• ホーム
  • 酵母におけるフェロモンシグナル伝達経路

酵母におけるフェロモンシグナル伝達経路

Pheromone Signaling Pathways in Yeast

Connections Maps

Sci. STKE, 5 December 2006 Vol. 2006, Issue 364, p. cm6
[DOI:10.1126/stke.3642006cm6]

Henrik G. Dohlman* and Janna E. Slessareva

Department of Biochemistry and Biophysics, Mary Ellen Jones Building Room 430, University of North Carolina, Chapel Hill, NC 27599-7260, USA.
*Corresponding author. E-mail, henrik_dohlman@med.unc.edu

要約  多くの細胞外刺激の作用は、細胞表面受容体、ヘテロ三量体グアニンヌクレオチド結合タンパク質(Gタンパク質)、マイトジェン活性化タンパク質キナーゼ(MAPK)複合体からなる複合体を介することによって現れる。酵母の一倍体細胞とペプチド性接合フェロモンに対するその応答の解析によって、Gタンパク質およびMAPKシグナル伝達機構の理解に関して重要な進展がもたらされた。これらの構成要素、相互関係および調節因子の多くは、酵母で初めて同定された。たとえば、Gタンパク質のβγサブユニットが正のシグナル伝達の役割を果たすことの決定的な証明、MAPKモジュールの3階層からなる構成の発見、キナーゼ?足場タンパク質の概念の発展、Gタンパク質シグナル伝達タンパク質の初めての調節因子の発見などである。酵母において用いることができる新規で強力なゲノム、プロテオーム、およびコンピューターを用いたアプローチにより、経路の新たな構成要素と相互作用が解明されはじめており、そのような構成要素が細胞内の予想外の位置に存在することが明らかになってきた。細胞シグナル伝達データベースのこの最新のコネクション・マップでは、この原型的なシグナル応答経路に重要な改訂が加えられている。

H. G. Dohlman, J. E. Slessareva, Pheromone Signaling Pathways in Yeast. Sci. STKE 2006, cm6 (2006).

英文原文をご覧になりたい方はScience Signaling オリジナルサイトをご覧下さい

英語原文を見る

バックナンバー一覧へ