Notchシグナル伝達経路

Notch Signaling Pathway

Connections Maps

Sci. STKE, 5 December 2006 Vol. 2006, Issue 364, p. cm7
[DOI: 10.1126/stke.3642006cm7]

Matthias Ehebauer, Penelope Hayward, and Alfonso Martinez-Arias*

Department of Genetics, University of Cambridge, Cambridge CB2 3EH, UK.
*Corresponding author. E-mail, ama11@hermes.cam.ac.uk

要約  Notchは、後生動物全体に保存されている経路を介する細胞間シグナル伝達を仲介する受容体である。Notchは、発生過程における細胞運命の指定とパターン形成に関与する。この受容体は、細胞膜につながれた転写因子として働き、NotchリガンドのDelta、Serrate、Lag-2ファミリーの構成要素によって活性化される。この活性化は、2回連続するタンパク質分解による受容体の切断により起こる。2回目の切断により、Notchの細胞内ドメインが放出され、これが核に移動して転写調節因子のCSLファミリーと相互作用し、Notch標的遺伝子活性化複合体の一部を形成する。シグナル伝達がない場合、CSL[CBF1、Su(H)、Lag-1] 調節因子は、ヒストンデアセチラーゼおよび他のクロマチン調節酵素を動員する複数の転写のコリプレッサーとの相互作用を介して、Notch標的遺伝子を抑制する。転写を活性化する2成分性のNotch細胞内ドメイン-CSL複合体が形成されると、転写を促進する複数のタンパク質、なかでもコアクチベーターのMAMとヒストンアセチラーゼを動員する。標的遺伝子の転写は、Notch細胞内ドメインがプロテアソーム依存性に分解されると終結する。

M. Ehebauer, P. Hayward, A. Martinez-Arias, Notch Signaling Pathway. Sci. STKE 2006, cm7 (2006).

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