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インターロイキン-1(IL-1)経路

Interleukin-1 (IL-1) Pathway

Connections Maps

Sci. Signal., 19 January 2010
Vol. 3, Issue 105, p. cm1
[DOI: 10.1126/scisignal.3105cm1]

Axel Weber1, Peter Wasiliew1, and Michael Kracht1*

1 Rudolf-Buchheim-Institute of Pharmacology, Justus-Liebig-University Giessen, 35392 Giessen, Germany.

* Corresponding author. E-mail, michael.kracht@pharma.med.uni-giessen.de

要約:ヒトおよびマウスにおいて、インターロイキン-1(IL-1)ファミリーサイトカインは、11種の遺伝子 によってコードされる11種のタンパク質(IL-1F1〜IL-1F11)からなる。IL-1タイプのサイトカインは自然免疫応答の主要メディエーターで あり、インターロイキン-1受容体アンタゴニスト(IL-1RA)による基本メンバーIL-1αまたはIL-1βの遮断が、多数のヒト自己免疫疾患におけ るIL-1の中心的役割であった。IL-αまたはIL-1βは、複数の異なる細胞型において、何百もの遺伝子のメッセンジャーRNA発現を迅速に亢進す る。IL-1αおよびIL-1βの強力な炎症誘発活性は(i)合成および放出、(ii)膜受容体、(iii)細胞内シグナル伝達という3つの主要レベルで 制限される。この経路は、IL-1反応を増幅または終了させる正または負のフィードバック機構を含むIL-1αまたはIL-1βの細胞外および細胞内シグ ナル伝達を要約している。リガンドの受容体結合に反応して、複雑な一連のリン酸化とユビキチン化の組み合わせ事象が核因子κBシグナル伝達およびJNKお よびp38マイトジェン活性化タンパク質キナーゼ経路を活性化し、これらが協力して転写および転写後機構により標準IL-1標的遺伝子(IL-6IL-8MCP-1COX-2IkBa、IL-1a、IL-1βMKP-1など)の発現を誘発する。注目すべきことに、IL-1に対する細胞応答に関与する細胞内要素の多くは、その他のサイトカイン(IL-18およびIL-33)、Toll様受容体(TLR)および各種細胞毒性ストレスに対する応答も媒介している。

A. Weber, P. Wasiliew, M. Kracht, Interleukin-1 (IL-1) Pathway. Sci. Signal. 3, cm1 (2010).

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