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2013:シグナル伝達の「ブレイクスルー・オブ・ザ・イヤー」

2013: Signaling Breakthroughs of the Year

Editorial Guides

Sci. Signal., 7 January 2014
Vol. 7, Issue 307, p. eg1
[DOI: 10.1126/scisignal.2005013]

Jason D. Berndt1* and Nancy R. Gough2*

1 Associate Editor of Science Signaling, American Association for the Advancement of Science, 1200 New York Avenue, N.W., Washington, DC 20005, USA.
2 Editor of Science Signaling, American Association for the Advancement of Science, 1200 New York Avenue, N.W., Washington, DC 20005, USA. *

Corresponding author. E-mail: jberndt@aaas.org (J.D.B.); ngough@aaas.org (N.R.G.)

要約

編集スタッフおよび細胞シグナル伝達分野の高名な科学者により、2013年の進展としてさまざまな研究が推薦された。高頻度刺激のフィルタリングから、概日性入力の処理に至るまで、空間的・時間的シグナルが細胞挙動を制御する仕組みに関する理解が進んだ。本年の推薦研究では、神経系とがんとの関連のように、生理学と疾患を背景に細胞シグナル伝達を理解することの重要性も強調されている。さらに、光遺伝学(optogenetics)や、CRISPR-Cas9によるDNA編集(DNA editing)、転写物の非翻訳領域の配列決定などの新たな手法を使って細胞シグナル伝達を研究することにより、シグナル伝達研究の範囲と影響は拡大し続けている。

この「シグナル伝達のブレイクスルー・オブ・ザ・イヤー」第12版をお届けするために、本誌編集委員会とその他の高名な研究者の意見を求めたところ、ヒト疾患に重要な意義をもつ、次に挙げる4つの主要分野に注目した、さまざまな推薦があった:(i)シグナル伝達経路における時間的ダイナミクスの重要性に関する認識の高まり、(ii)mTOR経路に関する新たな理解、(iii)脂質、代謝産物、翻訳後修飾のこれまで知られていなかった役割、(iv)シグナル伝達の生物学についてかつてない知見をもたらすいくつかの技術。

ご協力いただいたのは、George P. Chrousos(アテネ大学医学部、ギリシャ;ジョージタウン大学および国立小児保健発達研究所、米国)、Henrik Dohlman(ノースカロライナ大学チャペルヒル校、米国)、James Ferrell Jr.(スタンフォード大学、米国)、Anne-Claude Gavin(欧州分子生物学研究所ハイデルベルク、ドイツ)、Toby Gibson(欧州分子生物学研究所ハイデルベルク、ドイツ)、Tony Hunter(ソーク研究所、米国)、Stephen P. Jackson(ケンブリッジ大学ガードン研究所、英国)、Norbert Perrimon(ハーバード大学医学部、米国)、Steve J. Smerdon(医学研究評議会国立医学研究所、英国)、Solomon Snyder(ジョンズホプキンス大学、米国)、Arthur Weiss(カリフォルニア大学サンフランシスコ校、米国)、Michael B. Yaffe(デビッド・H・コッホ統合がん研究所、ブロード研究所、マサチューセッツ工科大学、米国)などの傑出した方々である。

細胞において、そしてシグナル伝達ネットワークにおいては、タイミングがすべてである。複雑な分子カスケード、フィードバック機構、クロストークが統合されて、細胞はシグナルを生理的応答に変換できるようになる。がんと気分障害における神経系に着目して、細胞レベルでのブレイクスルーの紹介を始めることにする。Magnonらは、ニューロンが腫瘍内によく存在することに気付き、神経系の活性化が腫瘍の進行に関与するかどうかという疑問をもつようになった(1)。ヒト前立腺がん細胞のマウス同所移植を用いて、彼らは、腫瘍に交感神経線維と副交感神経線維の両方が浸潤していることを見出した。正常時に前立腺を支配する交感神経を切断すると、確立した腫瘍の増殖が抑制され、アドレナリンまたはムスカリン性アセチルコリン受容体の阻害によっても同様の抑制が認められた。患者の前立腺がん検体の解析により、交感神経および副交感神経支配の密度が、予後不良と相関することが明らかになった。

神経系は、細胞が光の日内変動に応答する生物学的過程である概日リズムにも関与している。概日リズムの乱れは動物の行動と気分に重大な影響を及ぼし、冬期の光の減少に関連する季節性情動障害はその一例である。Dulcisらは、夏期の長い日中を模倣した明期に一定期間曝した後、冬期を模倣した短い明期への曝露に切り替えたげっ歯類において、副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン(CRH)の放出を制御する視床下部ニューロンに、神経伝達物質の可逆的な変換が認められることを見出した(2)。この研究は、ストレスホルモンのシグナル伝達が、ひいては気分や疾患抵抗性が、概日周期とともに変化する分子的機構を明らかにしただけでなく、成体ニューロンにおける神経伝達物質の変換の数少ない例の1つでもある。

神経系の細胞は、入力の厳密な空間的・時間的組合せに応じて異なる応答を示すことがよく知られている。時間的情報は、複数の系または経路にわたって生じる生化学的事象によってコードされうる。Chrousosは、初期シグナルを受け取る細胞が、選択的スプライシングの調節を介して能力を変化させることにより別のシグナルに応答する、という研究を推薦した。Lalら(3)によるこの研究では、「細胞外シグナル伝達経路と細胞内シグナル伝達経路がシームレスに統合され、ゲノム的効果により生物学的応答を微調整する、2つの受容体系...のあいだのクロストーク」が説明されている。Lalらは、エストロゲンを介する転写によってスプライシング装置が調節され、最終的に、その他のホルモンシグナルに応答するGタンパク質共役受容体(GPCR)の機能に影響が及ぶことを見出した。慢性のストレスは疾患のリスクを上昇させ、ストレスホルモンは疾患の病理に関与する可能性があるが、ストレスホルモンは、損傷や炎症に対する応答にも不可欠であり、疾患の進行を抑制する可能性がある。CRHは、乳がん細胞の増殖や浸潤を亢進させることも、エストロゲンを介する乳がん細胞の増殖を抑制することもできる、ストレスホルモンである。エストロゲンは、セリン/アルギニンリッチスプライシング因子55をコードするmRNAの発現を抑制し、最終的に、2型CRH受容体をコードする遺伝子の発現を促進するとともに、1型CRH受容体をコードするもう1つの遺伝子のスプライシングを変化させた。これらの変化は、培養乳がん細胞の浸潤の減少と、乳がん患者におけるエストロゲン受容体の状態に関連したことから、この切り替わりが腫瘍の進行に関与する可能性が示唆された。これらの結果は、選択的スプライシングを介したGPCRの調節における、おそらく新規のパラダイムの例となり、細胞の「履歴」と「それまでの経験」によって、その後のシグナルに対する応答性が決まる仕組みを示している。CRHと同様に、トランスフォーミング増殖因子-β(TGF-β)は腫瘍抑制因子であり腫瘍促進因子でもある。Vizánら(4)の研究では、TGF-β受容体サブユニットの輸送のダイナミクスの違いによって、その後のTGF-β曝露に対する細胞応答がどのように変化するのかが明らかにされた。CRHの場合と同様に、腫瘍細胞に対するTGF-βの作用は、細胞の履歴に依存する可能性がある。

経路間のクロストークに加えて、シグナルそのものにコードされた時間的情報が、細胞応答に影響を及ぼすこともある(Fig. 1)。Toettcherらは、光により細胞内のRasを直接刺激する光遺伝学的手法を用い、受容体チロシンキナーゼ下流のリン酸化カスケードを解析することによって、この原理がシグナル伝達ネットワークに分子レベルで存在することを示した(5)。Ras活性化の高頻度、短時間のバーストでは、Rasの下流標的である細胞外シグナル制御プロテインキナーゼ(ERK)は刺激されないことから、RasからERKへの経路は、より強いシグナルが有利となるようにノイズを抑制し、それによってローパスフィルタとして効果的に作用することが示された。Ras活性の一過性パルスと持続的パルスのどちらによってもERKが刺激されたが、異なる標的のリン酸化が促進されたことから、ERKは入力シグナルの振幅だけでなく時間的成分をも解読した後、その情報を下流標的に伝える能力をもつことが示唆された。

時間コードによる細胞シグナル伝達と細胞挙動の調節

Fig. 1.
時間コードによる細胞シグナル伝達と細胞挙動の調節。(AC)概略図は、異なる形の入力に曝された細胞の理論上の結果を示している。(A)短時間、高振幅のスパイクはシグナル伝達分子によって選別され、細胞の挙動に変化は生じない。一方、(B)持続的な活性化は細胞遊走を引き起こし、(C)反復的な一時的活性化は細胞分裂を引き起こす。

CREDIT: V. ALTOUNIAN/SCIENCE SIGNALING

入力の時間的特徴は、ERKなどのシグナル伝達タンパク質によって、どのようにして解読されるのであろうか?Weissが推薦した論文では、足場タンパク質が経時的に情報を統合する可能性が示唆されている。Zhengら(6)の研究では、足場タンパク質Shc1(Src相同2ドメイン含有1)の時間的に調節されたリン酸化の違いによって、EGF(上皮成長因子)受容体チロシンキナーゼ活性化後の生化学的事象が調整された。著者らは、定量的質量分析を用いて、Shc1の異なる部位が、EGFによる刺激後異なる時点でリン酸化または脱リン酸化され、この作用は、Shc1と、異なる細胞機能を有するタンパク質群との相互作用と相関することを見出した。Shc1リン酸化の初期の波によって、分裂促進および生存経路タンパク質との会合が促進され、これに続いて、フィードバックのリン酸化事象とその後のホスファターゼ動員が起こった。リン酸化の標的となる残基の変化により、Shc1の相互作用が、分裂促進シグナルの終結および細胞骨格再編成、細胞遊走、浸潤の促進に関与するタンパク質との相互作用に切り替わった。このように、単一の足場タンパク質が、ネットワークのハブタンパク質と中心的なプロセッシングノードの両方として作用し、さまざまな機能的出力のタイミングを管理することができる。Weissは、この研究は「われわれがこれまでに理解していたよりも早期に起こる、時間的調節およびフィードバックに目を向けさせた」と述べた。

ハブが異なる入力を解読するためのもう1つの機構については、Kielら(7)の研究でその例が示されている。Kielらは、細胞が同一受容体の活性化に対して異なる応答を生み出す仕組みが、ハブに結合するタンパク質間の競合によって制御されうることを示した。共通のハブに同程度の親和性をもち、相互排他的に結合するタンパク質では、それらの相対存在量によって、どのタンパク質複合体が形成されるのかが決まる。したがって、競合する結合パートナーの存在量の変化が、過去の刺激に関する細胞の記憶をもたらし、シグナル伝達ハブの下流での情報の流れを変化させる機構となる可能性がある。

シグナル伝達の時間的側面の理解は、臨床的な波及効果をもつ可能性があり、そのことはGavinによって次のように述べられている:「シグナル伝達ハブの中には、刺激特異的なシグナルダイナミクスに依存して、下流の細胞過程を選択的に活性化させるものもある。Beharら(8)は、理論的手法を用いて、シグナル伝達のダイナミクス的特徴を薬理学的に標的とすることで、治療の特異性を達成できることを示した」。ハブには複数のシグナルが集中し、したがってハブタンパク質の機能を抑制または活性化すると望ましくない副作用が生じるため、個々のタンパク質を標的とする治療は、臨床的用途が限られる可能性がある。理論上のハブを取り囲む理想化されたシグナル伝達モジュールにおける、パラメータ撹乱の仮想スクリーンにより、「動的なシグナル伝達コード」を担うノードを標的とすることが、種々のヒト疾患に対する治療法開発の新たな戦略となる可能性が示唆された。

分子シグナル伝達における時間的コード化は、受容体チロシンキナーゼやERKに限られたものではない。実際に、細胞周期において発生する逐次的な生化学的事象は、精密なタイミングを必要とすることが長く知られている。GibsonとFerrellは、多部位リン酸化によってこの過程が指揮される仕組みに関するわれわれの理解を向上させる、2つの研究を推薦した。Gibsonは「シグナル伝達研究者は、それぞれお気に入りのタンパク質におけるセリンとスレオニンの分布を見直したほうがいいかもしれない」と提案した。サイクリン依存性キナーゼ(CDK)はさまざまな基質をリン酸化し、異なる基質タンパク質に対するCDK活性の変化が、細胞周期の「時計」を制御する。酵母Cdk1は(i)サイクリン、(ii)触媒サブユニット、(iii)調節サブユニットCks1pで構成される。触媒サブユニットは、親和性が高いコンセンサスモチーフと親和性が低いコンセンサスモチーフの2つを認識する。さらに、サイクリンのサブユニットは特定の基質のモチーフにドッキングして、CDKの特異性と活性を高める。一組の随伴論文において、Kõivomägiら(9)とMcGrathら(10)は、酵母Cks1pが、CDK介在性リン酸化によって「プライミング」された残基を含有するコンセンサス配列を認識し、それによって、Cdk1によるプロセシブな多部位リン酸化を促進することを示した。この分子的認識機構を介して、Cks1pは、完全リン酸化の閾値を低下させ、特異的な細胞周期調節基質がCDK介在性リン酸化によって活性化または不活性化されるタイミングに関与した。Gibsonは、Lyonsら(11)による関連論文も推薦した。彼らは、S期の姉妹染色分体間の接着に必要なアセチラーゼEco1を分解するには、3つのキナーゼによる逐次リン酸化が必要であることを見出した。リン酸化によってプライミングされたモチーフのCks1pによる認識と同様に、ユビキチンE3リガーゼCdc4によるEcolの認識には、リン酸化される残基間の厳密な間隔が必要であった。「リン酸化部位の密集は、生来無秩序なポリペプチドにきわめてよくみられるため、重要なことは、逐次プライミングがよくある細胞調節機構となる可能性があり、これがタンパク質分解ホスホデグロンシグナルに限定される理由はないということである...」とGibsonは結論づけている。したがって、基質の特異的な間隔と逐次リン酸化が、内因性の分子時計として機能する仕組みの解明は、シグナル伝達経路を介する生化学的情報のタイミングと流れを制御する分子的機構に関するわれわれの知識におけるブレイクスルーである。

細胞周期に関連したその他の進歩の中で、ChangとFerrellによる研究では、有糸分裂中の大きなカエル卵細胞の片側で開始された生化学的事象が、反対側での事象と協調し、関与する分子の大きさに比して「遠い」距離にわたる過程の速やかな空間的・時間的統合を可能にする仕組みが示唆された(12)。数理モデル化と、in vitroでの分裂中の卵抽出物における有糸分裂事象の画像化を併用して、著者らは、「トリガー波」を介して伝わる双安定系を作り出す、正および負のフィードバックループのネットワークに依存した機構を同定した。トリガー波の考え方は、軸索に沿った活動電位の伝播の基礎であり、この研究では、分子拡散の速度よりも速く生じる必要のある生化学的過程をトリガー波が制御する、もう1つの分子系が示されている。

ラパマイシン標的タンパク質(酵母のTORまたは哺乳類のmTOR)は、本年のいくつかの推薦論文で再び取り上げられた、ホスホイノシチド3-キナーゼ(PI3K)関連キナーゼである。このキナーゼは、mTORC1とmTORC2の2つのタンパク質複合体の一部である。mTORC1は、成長因子の存在に関する情報をエネルギーおよび栄養の状態と統合して、オートファジーを阻害し、リボソーム形成とタンパク質翻訳を促進する。mTORC2は、成長因子に応答して、細胞の代謝、生存、増殖と細胞骨格の再編成を促進する。mTORは、がんや糖尿病、統合失調症、結節性硬化症などのヒト疾患や遺伝性障害に関与している。ラパマイシンは、mTORC1に特異性を示すmTOR阻害剤であり、酵母、ハエ、マウスにおいて老化を遅らせ、腎移植における免疫抑制薬として、またカポジ肉腫に対する化学療法薬として、臨床的に用いられている。

Hunterは、mTORC1の基質特異性を検討した論文(13)を推薦した。ラパマイシンは、12-kDのFK506結合タンパク質FKBP12に結合し、mTORC1のアロステリック阻害剤として作用するが、一部の基質のリン酸化のみを阻害する。対照的に、mTORの活性部位に直接結合する阻害剤は、すべての基質のリン酸化に等しく影響を及ぼす。Kangらは、mTORC1には優先的なコンセンサスの認識モチーフがあり、基質親和性が、ラパマイシンによるリン酸化阻害と逆相関することを見出した。Hunterが述べているように、「mTORC1には基質親和性の序列があり、飢餓またはラパマイシンによる阻害のためにmTORC1活性が低い場合には、『効率的』な基質のみがリン酸化され、[また、]効率的な標的部位ではセリンがスレオニンよりも優先される。1つのタンパク質に、『よい』mTORC1部位と『悪い』mTORC1部位の両方が存在する可能性があり、これは配列の性質であることが説明されている。...同様の序列は、キナーゼ活性が刺激に応答して異なる閾値を超えて上昇した際に、どの基質をリン酸化するかを指令する、その他のプロテインキナーゼにも存在するであろう」。

YangらはmTORの構造を発表しており(14)、これは、Smerdonによれば「構造的傑作であり、キナーゼシグナル伝達における聖杯のようなものであり...[さらには]十分に検証された薬剤標的を数多く含む『巨大な』PI3K様キナーゼファミリー全体によるシグナル伝達に、新たな光を当てている」。mTORは、mTORC1とmTORC2両方のサブユニットであるmLST8(mammalian lethal with SEC13 protein 8)と共結晶化された。その構造から、触媒クレフトによって分けられたN末端葉とC末端葉で形成された、内因的に活性なキナーゼドメインが明らかになった。ATPおよび基質結合残基の配置は、CDK2などの他のプロテインキナーゼの配置ときわめて似ていた。活性部位は、mLST8と、mTORのFRBおよびLBEドメインによって作られた深い溝に位置し、kα9bヘリックスの部分が基質の接近を妨げている(Fig. 2)。変異するとmTORの活性化を亢進させるような多数の残基が、触媒クレフトの遠位端の近傍に密集したが、この部分は結晶中ではkα9bヘリックスによって阻害される。mTOR-mLST8の構造を、FKBP12に結合したラパマイシンの構造と重ね合わせると、ラパマイシンは触媒クレフト全体に蓋を形成することによってmTORを阻害すること、また、FRBドメインの保存された残基が二次的な基質動員モチーフを形成することが示唆され、これによって、Kangら(13)が認めた基質親和性の差に説明がついた。

触媒クレフト

Fig. 2 .
mLST8に結合したmTORの構造から、深い触媒クレフトが明らかになっている。PDB 4JSVのリボン構造は、ATPのアナログを含有する活性部位(黄)に隣接する、mTORのN末端葉とC末端葉を示している。mTORのFRBドメイン(赤)とmTORC1サブユニットmLST8(緑)が触媒クレフトの側面から伸びて、基質の接近を制限している。

CREDIT: V. ALTOUNIAN/SCIENCE SIGNALING

植物も、TORシグナル伝達を利用して生長を調節する。Xiongら(15)は、根分裂組織における光によって活性化されたグルコース産生が、植物が従属栄養(種子養分依存)生長から光独立栄養(光合成)生長に移行する時点で、根の発達に必要であることを見出した。さらに、グルコースがTOR基質S6-キナーゼのリン酸化を促進し、TOR依存的に根の生長を誘導することを見出した。グルコース誘導性の転写応答の一部は、S期関連転写因子E2FaのTORによるリン酸化によって仲介された。したがってこの研究は、TORシグナル伝達の機能を転写調節まで広げているとともに、E2FaはTORによってリン酸化され、おそらくはCDK-網膜細胞芽腫を介するリン酸化の必要性をバイパスしていることを示している。

プロテインキナーゼだけがブレイクスルーにリストされるシグナル伝達の構成要素ではなかった。脂質キナーゼのシグナル伝達における新たな役割、そして疾患との関連性も明らかになった。Yaffeは、ホスホイノシチド(PI)型脂質のイノシトール環の特定部位をリン酸化する酵素とがんの関連性を確認した研究を推薦した。PI3Kは、RasやAktなどのタンパク質が結合する、すなわちそれらを細胞膜に動員して活性化する脂質を生成するため、治療に関する研究の大部分においてPI3Kが注目されてきたが、Yaffeは、ホスホイノシチドポリホスフェート経路の最初の段階の酵素ががんにも重要であるかもしれないことを示唆するEmerling(16)らの研究をブレイクスルーとして選んだ。Emerlingらは、乳がん細胞株およびヒト上皮増殖因子受容体2(HER2)陽性ヒト乳がんにおいて、PIP4K2Bが増幅され、PI5P4K存在量が増加していることを見出した。p53欠損乳がん細胞株(遺伝的にTP53が欠損)においてPI5P4KαとPI5P4Kβをノックダウンすると、活性酸素種の産生と細胞老化が亢進し、グルコース代謝が阻害され、培養または異種移植片中の細胞の成長が遅延した。TP53-/- PIP4K2A-/- PIP4K2B+/-マウスは、TP53-/-マウスよりも腫瘍の数が少なかったことから、PI5P4KがTP53欠損乳がんの薬物標的として適当であるかもしれないことが示唆される。

細胞に存在する脂質種が複雑で、特定の脂質を選択的に操作あるいは可視化するツールがないため、細胞制御における脂質の役割を評価するのは技術的に困難である。Montefuscoら(17)は、N-アシル鎖とヒドロキシ化が異なるセラミド種の特定グループの役割を分析するアプローチを考案し、酵母においてこれらの生理活性脂質の特定の役割を同定した。彼らの研究は、脂質の多様性が、ストレスに対する細胞応答と転写制御において、機能に影響を与えることを実証した。

タンパク質と脂質に加え、多くの代謝産物も制御機能を果たすことがある。Sutterら(18)は、アミノ酸のメチオニンが、酵母における非窒素飢餓(NNS)誘導性オートファジーの阻害に十分であることを明らかにした。メチオニンは、プロテインホスファターゼPP2AのS-アデノシルメチオニン(SAM)依存性メチル化を増加させた。メチル化されたPP2Aは、NNS-誘導性オートファジーに必要な、TORC1の負の制御因子であるタンパク質Npr2p(窒素透過酵素制御因子2p)を脱リン酸化した。Laxmanら(19)は、メチオニンおよびSAMの存在量がtRNAチオレーション(thiolation)も調節することを見出した。チオレーションにより、tRNAは1つ以上のコドンを読めるようになり、rRNAプロセッシング、リボソーム生合成、および翻訳に関連する遺伝子の翻訳が促進される。このように、グルコースやアルギニンのように、メチオニンは細胞代謝において制御に鍵となる役割を果たす。

サイクリックグアノシン一リン酸(cGMP)やサイクリックアデノシン一リン酸(cAMP)のような環状ヌクレオチドは、最初に同定されたセカンドメッセンジャーシグナル伝達代謝産物である。Snyderと同僚は、サイクリックグアノシン一リン酸−アデノシン一リン酸(cGAMP)を、微生物病原体に対する哺乳類の免疫応答において機能する新しいセカンドメッセンジャーとして確認した一対の論文を推薦した。この免疫応答には、サイトゾル中の外来性DNAの存在により始動されるインターフェロン(IFN)産生も含まれる。Sunら(20)、Wuら(21)、およびGaoら(22)は、cGAMPとそれを産生する酵素cGAMPシンターゼが、感染に対する自然免疫応答のきわめて重要な媒介因子であることを明らかにした。実際、サイトゾル中のDNAの存在に応答して産生されるcGAMPは、アダプタータンパク質STING(インターフェロン遺伝子刺激因子)に結合し、転写因子IRF3の活性化とIFN産生をもたらす。

シグナル伝達の複雑さは、複数の種類のタンパク質翻訳後修飾を通して生じうる。リン酸化の検討に加え、ユビキチン化およびメチル化を含む他の翻訳後修飾を調べる研究が、今年のシグナル伝達ブレイクスルーのリストに上った。タンパク質のユビキチン化は、細胞機能の実質的にすべての側面を制御する、広範囲の翻訳後修飾である。ユビキチンリガーゼ複合体は、ユビキチン部分を標的タンパク質のリジン、そしてユビキチン自体の1つ以上のリジンと結合させ、様々な結合パターンを有する枝分かれ鎖を形成する。リジン48結合ポリユビキチン化がプロテアソーム分解のためのタンパク質を標的とするのに対し、モノユビキチン化やリジン63結合などの他のパターンのポリユビキチン化は、一般的にタンパク質輸送およびタンパク質間相互作用の制御と関連している。脱ユビキチン化酵素(DUB)は、(1)卵巣腫瘍(OTU)クラスと(2)ユビキチン特異的プロテアーゼ(USP)の2つに分類される。JacksonはMevissenら(23)の研究を推薦した。この研究は、触媒活性のある16のOTUを特徴付け、非特異的なUSPと異なり、OTUは、可能性のある8種類のユビキチン結合のうち1つだけあるいは少数しか認識しないことを示した。異なる結合優先度を有する関連するOTUの構造分析から、結合特異性を達成するために用いられる4つの異なる機構が明らかになった。OTUの特異性を理解すれば、異なるOTUとin vitro反応を行うことで、注目するタンパク質の未知の結合パターンを決定するために利用することが可能となる。

JacksonとYaffeは、DNA損傷応答におけるユビキチン化とメチル化の相互作用を同定した研究を選んだ。Jacksonが推薦したFradet-Turcotteら(24)は、DNA修復タンパク質53BP1が、これまで特徴付けられなかったC末端のメチル−リジン結合Tudorドメインおよびその延長領域を通して、ヒストンH4のLys20上の脱メチル化とヒストン2AのLys15上のユビキチン化で構成される二価のエピジェネティックなマークを認識することを見出した。Yaffeは、デメチラーゼJMJD1CがDNA二本鎖切断においてE3ユビキチンリガーゼRNF8と会合することを示したWatanabeら(25)の研究を推薦した。JMJD1CはMDC1(DNA損傷チェックポイント1媒介因子)を脱メチル化し、RNF8によるユビキチン化を促進することでRAP80-BRCA1 E3リガーゼ複合体の動員をもたらし、それにより、さらにMDC1がユビキチン化された。このように、DNA損傷の認識および修復には複数のタイプの翻訳後修飾の調整が必要である。

タンパク質メチル化とリン酸化の相互作用が、骨形成タンパク質(BMP)受容体下流のシグナル伝達の理解におけるブレイクスルーに選ばれた。BMP受容体の活性化は、Smad1および5(Smad1/5)のリン酸化を促進し、これは、補助因子Smad4とパートナーを組んで核へ移行し、遺伝子発現を促進する。Smad6は、BMP受容体との相互作用を遮断することでSmad1/5を阻害する。Xuら(26)は、培養ケラチノサイトをBMP4で処理するとアルギニンメチルトランスフェラーゼPRMT1とSmad6の相互作用が促進されることを見出した。PRMT1は、Smad6をメチル化し、BMPを介したSmad1/5のリン酸化に必要であり、標的遺伝子の発現を増大させた。ハエにおけるPRMT1ホモログの過剰発現は、Smad6の過剰発現によりもたらされる表現型を抑制した。このように、メチル化は、代謝シグナル、DNA損傷、形態形成刺激に対する応答に関与する鍵となる翻訳後修飾として浮上している。

今年、われわれは、細胞シグナル伝達生物学において重要な発見を生んだあるいは生む可能性のある技術革新を示すいくつかの推薦を受けた。オプトジェネティクスでは、光により活性化または阻害が可能なタンパク質を遺伝的にコードすることができ、Toettcherら(5)は、Ras-ERK経路の一過性のコード化を理解するためにこれを適用した。Gibsonは、フォルミンmDIAのオプトジェネティクスによる活性化が核のアクチンフィラメント形成を誘導することを示したBaarlinkら(27)による研究を推薦した。このオプトジェネティクス研究の結果は、単量体核アクチンが補助因子ミオカルディン関連転写因子A(MRTF-A、MALとしても知られる)に結合し、血清応答因子に応答した遺伝子転写の活性化を阻害することを示したMouilleronら(Archives)に焦点を当てた2011年ブレイクスルーの流れを継続するものである。

DohlmanとHunterは、抗体技術を進歩させた論文に注目した。Dohlmanは、遺伝的にコードされた抗体"ナノボディ"を利用し、生細胞で活性のあるGPCRの細胞内の位置を可視化できることを実証した研究を推薦した。エンドサイトーシスは、受容体ダウンレギュレーションと関連する、あるいは、エンドソーム膜からのシグナル伝達に寄与する可能性がある。Irannejadら(28)は、アゴニスト結合β2アドレナリン作動性受容体(β2AR)に選択的に結合する、コンフォメーション特異的単一ドメインラクダ科動物抗体(Nb80-GFP)と融合した緑色蛍光タンパク質(GFP)を発現させ、アゴニストが結合した受容体の位置を追跡した。アドレナリン作動性アゴニストイソプレナリンで刺激された細胞では、Nb80-GFPは細胞膜および初期エンドソームの両方に存在した。さらに、Gタンパク質活性化の中間状態であるグアニンヌクレオチドが解離したGαs(を認識するように同様に作成された抗体は、刺激を受けた細胞でβ2ARを含むエンドソームに存在した。Dohlmanが述べているように、"ナノボディの利用は、遺伝的にコードされたバイオセンサーのデザインに対する新しいアプローチである。将来には、ナノボディが、代謝制御部位などの他の細胞標的に向けられる可能性があることが容易に想像できる。このように、ナノボディは、シグナル伝達機構の解明、新しい薬物標的の同定への新しい道を開くものである。"

Hunterは、Keeら(29)による研究の推薦の中で述べている。"ヒスチジンキナーゼとpHis[リン酸化ヒスチジン特異的]ホスファターゼが報告されているが、ホスホヒスチジンの検出で困難なのは、そのホスホラミデート結合が低いpHで化学的に不安定であることだ・・・。pHisを検出できる抗体が利用可能になることで、ヒスチジンリン酸化の検出が明らかに促進されるだろう。ちょうどpTyr抗体がチロシンリン酸化の研究を加速させたように。"Keeらは、安定なホスホヒスチジン模倣体を用いてホスホヒスチジン特異的な汎抗体を開発し、それを用いて窒素欠乏状態の細菌における代謝酵素のリン酸化の変化を探索した。Hunterは警告する。"これらの抗体は疑いなく価値のあるものになるだろうが、pTyrとの交差反応性がその有用性を制限するかもしれない。"

2つの推薦研究では、ディープシークエンシングの適用の進歩が注目されている。Perrimonは、RNAシークエンシングを用いて、リポ多糖で刺激されたマウス骨髄由来樹状細胞における遺伝子発現を分析した、Shalekら(30)による研究を推薦した。単一細胞に由来するmRNAをシークエンシングすることで、mRNA存在量と何百もの免疫応答遺伝子のスプライシングに二峰性の変動が見出されたことから、細胞転写の大規模な不均一性が示唆された。遺伝子発現の変動は、異なる細胞成熟段階またはIrf7およびStat2を含むマスター制御遺伝子の発現と相関した。Perrimonは述べている。"このアプローチは、シグナル伝達の不均一性と一過性応答の検討において'試合の流れを変える'ものである。"

Yaffeは、普遍的に転写される遺伝子が組織特異的な発現を示す機構を調べた研究を推薦した。Lianoglouら(31)は、異なる組織および遺伝子型が同じ細胞株からmRNAの3'-非翻訳領域(3'-UTR)のライブラリを作成する方法を生み出し、ディープシークエンシングを用いて、選択的切断とポリアデニル化を定量化した。組織特異的に転写される遺伝子は、単一の3'-UTRを有する転写産物を産生する傾向があったのに対し、普遍的に転写される遺伝子は、複数の3'-UTRを有する転写産物を産生していた(Fig. 3)。普遍的に転写される遺伝子の3'-UTRアイソフォームの割合は、組織によって様々であり、同質遺伝子細胞株の形質転換または分化を経た状態の違いによっても様々であった。遺伝子発現を制限する両方の機構は、同じ分子経路または細胞プログラムに関与する遺伝子に寄与した。3'-UTRの割合が変化すると、マイクロRNAの認識部位の数が変化することで、遺伝子発現が異なるものになった。このように、差異のある3'-UTRの産生は、組織特異的なタンパク質産生を可能にする制御のもう1つの階層を表している。

組織特異性

Fig. 3 .
選択的3'-UTRは普遍的に転写された遺伝子に組織特異性を与える。(A)組織特異的な転写により組織特異的にタンパク質が存在する。(B)普遍的に転写された遺伝子は3'-UTRの選択的切断とポリアデニル化を受けることで、マイクロRNAによる標的化に差が生じ、一部の組織でタンパク質の翻訳が抑制される。

CREDIT: V. ALTOUNIAN/SCIENCE SIGNALING

RNAからゲノム編集に話を移す。Snyderと同僚が述べているように、今年は、CRISPR(clustered regularly interspaced short palindromic repeats)に基づく技術が様々な細胞および生物モデル系で広く用いられた(32-35)。CRISPR配列は、細菌の免疫応答の一部として、RNAにガイドされるヌクレアーゼCas9によって細菌ゲノムに取り込まれたウイルスまたはプラスミドDNAの断片である。研究者らは、標的配列と一致する合成ガイドRNAを作成することで、Cas9が部位特異的なDNA二本鎖切断を作成する能力を利用した。非相同末端結合が本質的に不正確なため、DNA修復はしばしば最終的に不完全あるいは機能しないタンパク質を産生する挿入や欠失をもたらす。さらに、標的領域に相同配列を有するテンプレートを提供すると、組換えが起こり、部位特異的な変異導入や新しい配列の挿入が可能になる。ジンクフィンガーヌクレアーゼ(ZFN)や転写活性化因子様エフェクターヌクレアーゼ(TALEN)などの同様の技術と異なり、CRISPR-Cas9システムは、アミノ酸によるヌクレオチドの認識に依存していない。したがって、標的ベクターの構築は容易で安価である。

RNAiや薬理学的摂動と異なり、CRISPR-Cas9は、ノックアウト動物の作成を必要とせず、大部分の培養細胞において完全な遺伝子切除を可能にする。さらに、CRISPR-Cas9は内因性タンパク質に特定のアミノ酸置換を作り出すことができる。Schwankら(36)は、嚢胞性線維症を有する患者から分離した腸幹細胞において、CRISPR-Cas9と相同的組換えを用いて、嚢胞性線維症膜貫通伝導率制御受容体(CFTR)をコードする遺伝子中の疾患の原因となる変異を修正した。親細胞と異なり、CFTRが修正され、三次元培養でオルガノイドとして成長した腸幹細胞は、cAMPに応答して膨張したことから、修正された対立遺伝子が機能的であることが示唆され、このシステムにおける更なる研究の可能性が開かれた。

特に興味をそそられるCRISPR-Cas9の適用は、発生の研究においてである。CRISPR-Cas9は、培養多能性幹細胞(PSC)において単一遺伝子変異、さらには複数遺伝子変異さえも作成するのに使用され、変異体のマウスおよび魚を生み出すために用いられた。Snyderと同僚によるもう1つの推薦研究で、Lancasterら(37)は、PSCがヒト脳の発生および構造の多くの側面を忠実に反復する三次元オルガノイドを形成する能力をもつことを実証した(Fig. 4)。重度小頭症患者の線維芽細胞から再プログラミングされたPSC、あるいはこの患者で変異している遺伝子CDK5RAP2を標的にした短鎖ヘアピンRNAを発現しているヒト胚性PSCに由来する脳オルガノイドは、上皮過形成を示し、神経前駆細胞数が減少していた。患者に由来する細胞においてCDK5RAP2を過剰発現させると、これらの欠陥が救済された。このように、SchwankらとLancasterらによる研究から、進歩したゲノム編集技術と洗練された細胞培養技術を組み合わせることで、正常な発生と疾患に関する重要な情報が得られる可能性があることが示唆される。

脳オルガノイドの横断面画像

Fig. 4 .
オルガノイドとして成長したヒトPSCは疾患と発生を反復する。脳オルガノイドの横断面画像。Hoechstを用いて染色した核(青)、神経前駆細胞(赤)、または成熟神経細胞(緑)。オルガノイドは、脳と同様に、領域特異性と層構造を示す(37)。(MACMILLAN PUBLISHERS LTDの許可を得て転載)

CREDIT: REPRINTED BY PERMISSION FROM MACMILLAN PUBLISHERS LTD: NATURE 501, 373-379, COPYRIGHT 2013

今年のシグナル伝達のブレイクスルーの推薦研究は、新しい制御分子と機構、そして生理システム間の新たな相互作用を解明するものであり、シグナル伝達経路を細分して調べるためのツールのレパートリーが増加する発展過程を浮き彫りにするものである。シグナル伝達の科学は、細胞および生物の行動−そして、その乱れた形であるヒト疾患の病因−を調節する分子、細胞、および系を取り巻く生物学の広大な領域に広がり続ける。

Citation: J. D. Berndt, N. R. Gough, 2013: Signaling Breakthroughs of the Year. Sci. Signal. 7, eg1 (2014).

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