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CICチャネルでは、イオン透過とゲーティングが連結している

Coupling Gating with Ion Permeation in ClC Channels

Perspectives

Sci. STKE, Vol. 2003, Issue 188, pp. pe23, 24 June 2003
[DOI: 10.1126/stke.2003.188.pe23]

Tsung-Yu Chen*

Center for Neuroscience and Department of Neurology, University of California, Davis, CA, 95616
*Contact information. E-mail: tycchen@ucdavis.edu

要約 : CICクロライド(Cl-)チャネルでは、陽イオン選択性のイオンチャネルと異なり、イオン透過が「速いゲーティング(fast gating)」と密接に連結している。細菌のCICチャネルの結晶学的構造とシビレエイ(Torpedo)のCICチャネルの機能研究を比較した最近の研究から、ゲーティングが、チャネル孔を遮断するグルタミン酸残基上の、負電荷を帯びたカルボキシル基に依存していることが示唆されている。このモデルでは、透過するCl-とカルボキシル基がチャネル孔の陰イオン結合部位において競合する。このCl-とグルタミン酸ゲートの競合モデルは、チャネルゲーティングに対する細胞内Cl-の作用を解明するうえで有用である。しかし、細胞外Cl-の作用の根底にあるメカニズムとクロライドチャネルの「遅いゲート(slow gate)」の性質は、まだ解明されていない。

T.-Y. Chen, Coupling Gating with Ion Permeation in ClC Channels. Sci. STKE 2003, pe23 (2003).

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