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シナプスを越えて働きかける:グリア細胞の細胞間ウエーブが代謝を調整する

Reaching Out Beyond the Synapse: Glial Intercellular Waves Coordinate Metabolism

Perspectives

Sci. STKE, Vol. 2005, Issue 270, pp. pe6, 8 February 2005
[DOI: 10.1126/stke.2702005pe6]

Andrew Charles*

Department of Neurology, David Geffen School of Medicine, University of California, Los Angeles, 710 Westwood Plaza, Los Angeles, CA 90095, USA.
*Contact information. E-mail: acharles@ucla.edu

要約 : 神経活動によって,アストロサイトの細胞内カルシウム濃度の上昇が促され、この濃度増加は「カルシウムウエーブ」として周辺のアストロサイトを通して伝播される。このカルシウムウエーブは、グルタミン酸の放出を伴う。ナトリウム依存性のグルタミン酸取り込みは、二次的なアストロサイトのナトリウムウエーブを引き起こし、それに伴って、グルコースの取り込みおよび代謝の亢進が波状に起こる。この代謝のウエーブは、アストロサイトが周辺の活動的な神経細胞およびおそらく遠位の神経細胞へエネルギー源として乳酸を提供することを可能にしているのかもしれない。このように、アストロサイトにおける長期にわたる細胞間カルシウムシグナル伝達の1つの機能は、支持する神経細胞の代謝におけるアストロサイトの機能を空間的に調整することであると考えられる。

A. Charles, Reaching Out Beyond the Synapse: Glial Intercellular Waves Coordinate Metabolism. Sci. STKE 2005, pe6 (2005).

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