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超特急列車に乗せるがごとく活性酸素種を送る

Sending ROS on a Bullet Train

Perspectives

Sci. Signal., 29 September 2009
Vol. 2, Issue 90, p. pe60
[DOI: 10.1126/scisignal.290pe60]

Hann Ling Wong and Ko Shimamoto*

Laboratory of Plant Molecular Genetics, Nara Institute of Science and Technology, Takayama 8916-5, Ikoma, 630-0192 Nara, Japan.
* Corresponding author. E-mail, simamoto@bs.naist.jp

要約 : 植物は、暑さ、寒さ、塩分などの非生物的ストレスのほかに、病気、機械的損傷、食害などの生物的ストレスとも闘わなければならない。これらの脅威に対する早期警告システムがあれば、植物の受けるダメージは予防または低減されるだろう。そのような警告システムでは、シグナルの生成と遠距離伝達が迅速になされなければならない。植物の全身シグナル伝達に関する研究は、重要な科学的課題とされてきた。活性酸素種(ROS)は、これまでに提示されている全身シグナルのひとつである。そして今、全身ROSシグナル伝達はNADPH(還元型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸)オキシダーゼによって仲介されているというエキサイティングな発見により、迅速な全身シグナルを開始して伝播する分子機構の理解に向けて扉が開かれる。

H. L. Wong, K. Shimamoto, Sending ROS on a Bullet Train. Sci. Signal. 2, pe60 (2009).

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