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環状ヌクレオチドは褐色脂肪組織の分化に収斂する

Cyclic Nucleotides Converge on Brown Adipose Tissue Differentiation

Perspectives

Sci. Signal., 12 January 2010
Vol. 3, Issue 104, p. pe2
[DOI: 10.1126/scisignal.3104pe2]

Paul S. Amieux and G. Stanley McKnight*

Department of Pharmacology, University of Washington, Seattle, WA 98195, USA.

* Corresponding author. E-mail, mcknight@u.washington.edu

要約:褐色脂肪組織(BAT)はミトコンドリアを多く含み、酸化的リン酸化を脱共役することによって、脂肪酸代 謝の副産物として熱を産生することができる。この熱産生作用は、体温維持に役立つとともに、エネルギーのホメオスタシスと体重調節において重要な役割を果 たす。ミトコンドリア形成の細胞内調節とBATの分化には、サイクリックアデノシン一リン酸とサイクリックグアノシン一リン酸(cGMP)の両方が寄与す る。BAT分化を誘発して熱産生を亢進するRhoA-ROCK経路とインスリン受容体シグナル伝達を調節する経路において、cGMP依存性プロテインキ ナーゼIが果たす重要な役割が、新たな証拠によって明確になった。

P. S. Amieux, G. S. McKnight, Cyclic Nucleotides Converge on Brown Adipose Tissue Differentiation. Sci. Signal. 3, pe2 (2010).

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