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偽キナーゼによるプロテインキナーゼのアロステリック調節:STRADからの所見

Allosteric Protein Kinase Regulation by Pseudokinases: Insights from STRAD

Perspectives

Sci. Signal., 2 March 2010
Vol. 3, Issue 111, p. pe8
[DOI: 10.1126/scisignal.3111pe8]

Thanashan Rajakulendran1,2 and Frank Sicheri1,2*

1 Centre for Systems Biology, Samuel Lunenfeld Research Institute, Toronto, Ontario M5G 1X5, Canada.
2 Department of Molecular Genetics, University of Toronto, Toronto, Ontario M5S 1A8, Canada.

* Corresponding author. E-mail, sicheri@lunenfeld.ca

要約:プロテインキナーゼは多様な細胞機能を調節している。その活性化は高度に制御されており、同様に多様なレ パートリーの機構によって調節される。構造的に関連するプロテインキナーゼドメインをもちならが、リン酸転移機能を欠くタンパク質クラスである「偽キナー ゼ」は、他のプロテインキナーゼの重要な調節因子として浮上しているが、未だ謎に包まれている。偽キナーゼであるSTRADの新たな構造解析と機能解析に よって、この偽キナーゼがプロテインキナーゼLKB1の触媒機能をアロステリックに調節する機構に関する所見が示され、古典的なキナーゼ-基質関連からの 進化が示唆された。

T. Rajakulendran, F. Sicheri, Allosteric Protein Kinase Regulation by Pseudokinases: Insights from STRAD. Sci. Signal. 3, pe8 (2010).

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