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メタカスパーゼとカスパーゼの間隔をあける:取引の多いプロテアーゼ

Aspasing Out Metacaspases and Caspases: Proteases of Many Trades

Perspectives

Sci. Signal., 14 December 2010
Vol. 3, Issue 152, p. pe48
[DOI: 10.1126/scisignal.3152pe48]

Peter V. Bozhkov1*, Andrei P. Smertenko2, and Boris Zhivotovsky3

1 Department of Plant Biology and Forest Genetics, Uppsala BioCenter, Swedish University of Agricultural Sciences, Box 7080, SE-75007 Uppsala, Sweden.
2 Integrative Cell Biology Laboratory, School of Biological and Biomedical Sciences, University of Durham, South Road, Durham DH1 3LE, UK.
3 Institute of Environmental Medicine, Karolinska Institutet, Box 210, SE-17177 Stockholm, Sweden.

* Corresponding author. E-mail, peter.bozhkov@vbsg.slu.se

要約:非後生動物(nonmetazoan organisms)におけるプログラム細胞死(PCD)の遂行は、動物におけるアポトーシスPCDとは形態学的に異なっており、カスパーゼなどのアポトーシス装置の主要な分子構成要素の多くを欠いている。しかし、原生動物、菌類、植物細胞は、カスパーゼ様のタンパク質分解活性を示し、この活性はPCD依存的に増大する。このことから、非後生動物が、カスパーゼの機能を代替する構造的に異なるプロテアーゼを有するのかどうかという疑問が生じる。カスパーゼの祖先と推定されるメタカスパーゼはこの役割の候補であるが、基質特異性が異なることから、疑いが生じる。カスパーゼとメタカスパーゼに共通の生物学的標的が同定され、細胞死と関連していないメタカスパーゼの未知の機能が明らかになったことは、考えるための新たな材料になる。

P. V. Bozhkov, A. P. Smertenko, B. Zhivotovsky, Aspasing Out Metacaspases and Caspases: Proteases of Many Trades. Sci. Signal. 3, pe48 (2010).

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