• ホーム
  • MYC、PARP1と化学療法抵抗性:BINの多様なはたらき

MYC、PARP1と化学療法抵抗性:BINの多様なはたらき

MYC, PARP1, and Chemoresistance: BIN There, Done That?

Perspectives

Sci. Signal., 29 March 2011
Vol. 4, Issue 166, p. pe15
[DOI: 10.1126/scisignal.2001946]

Aras Toker and Jochen Huehn*

Experimental Immunology, Helmholtz Centre for Infection Research, Inhoffenstrasse 7, 38124 Braunschweig, Germany.

* Corresponding author. Telephone, +49-531-6181-3310; fax, +49-531-6181-3399; e-mail, jochen.huehn@helmholtz-hzi.de

要約:制御性T(Treg)細胞は、免疫寛容の維持において重要な役割を果たす独特のCD4+ T細胞系列である。フォークヘッドボックス転写因子Foxp3は、Treg細胞の発生に決定的に関与し、これらの細胞の抑制機能を決定する要因になっている。大部分のFoxp3+ Treg細胞は、胸腺内でT細胞の発生の際に産生され、安定なT細胞系列の特徴を示す。新たな研究は、Foxp3発現の誘導と安定化の両方がエピジェネティックな制御を受けることを示しており、このことは、根底にあるクロマチンリモデリング機構の選択的な干渉が、Treg細胞を標的とする将来の治療方法の開発を可能性にするかもしれないことを示唆する。

A. Toker, J. Huehn, To Be or Not to Be a Treg Cell: Lineage Decisions Controlled by Epigenetic Mechanisms. Sci. Signal. 4, pe4 (2011).

英文原文をご覧になりたい方はScience Signaling オリジナルサイトをご覧下さい

英語原文を見る

2011年3月29日号

Editor's Choice

宿主病原体相互作用
ショックを和らげる

Editorial Guides

特集:耐性を無駄にする

Research Article

増殖駆動性がん遺伝子KRASまたはBRAFの増幅が結腸直腸がん細胞のMEK1/2阻害薬に対する獲得耐性を支えている

c-MYCはB1N1を抑制してポリ(ADP-リボース)ポリメラーゼ1を解放する:がん細胞がシスプラチン耐性を獲得する機構

Perspectives

MYC、PARP1と化学療法抵抗性:BINの多様なはたらき

最新のPerspectives記事

2017年7月4日号

発見から25年強が過ぎたAKTに関する展望

2016年10月18日号

WNKキナーゼに固有の構造的特徴を活用して治療的阻害を達成する

2016年4月26日号

Ca2+透過性AMPA受容体、キナーゼPKAおよびホスファターゼPP2BはシナプスのLTPおよびLTDにおいてどのような結び付きがあるか

2016年4月5日号

IP3受容体:4つのIP3でチャネルを開く

2015年11月3日号

発がん性PI3Kαが乳房上皮細胞の多能性を促進する