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精子におけるカルシウムシグナル伝達:プロスタソームの手助け

Calcium Signaling in Sperm: Help from Prostasomes

Perspectives

Sci. Signal., 17 May 2011
Vol. 4, Issue 173, p. pe27
[DOI: 10.1126/scisignal.2002102]

Dejian Ren*

Department of Biology, University of Pennsylvania, 415 South University Avenue, Philadelphia, PA 19104, USA.

* E-mail, dren@sas.upenn.edu

要約:哺乳類の精子細胞には、精子が受精に成功するために必須の精巧なCa2+シグナル伝達機構が備わっている。しかし、その他のほとんどの細胞とは異なり、成熟精子には通常、新しいタンパク質を合成する余裕がない。新たな研究報告によって、ヒト精子は、Ca2+シグナル伝達手段の決定的な必要性とタンパク質翻訳抑制のあいだの矛盾を解決するための、極めて巧妙な方法をもつことが示唆されている。女性生殖器に遭遇する直前に、精子は男性生殖器そのものから、すなわち前立腺から分泌されるプロスタソームから、Ca2+シグナル伝達の鍵となる分子のいくつかを獲得する。

D. Ren, Calcium Signaling in Sperm: Help from Prostasomes. Sci. Signal. 4, pe27 (2011).

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