有糸分裂キナーゼの基質

Substrates of Mitotic Kinases

Perspectives

Sci. Signal., 28 June 2011
Vol. 4, Issue 179, p. pe31
[DOI: 10.1126/scisignal.2002234]

Louise N. Johnson*

Laboratory of Molecular Biophysics, Department of Biochemistry, University of Oxford, Oxford OX1 3QU, UK.

* Corresponding author. E-mail, louise.johnson@bioch.ox.ac.uk

要約:細胞内のほとんどのシグナル経路には多数のリン酸化反応が関わっている。キナーゼの基質特異性の規則についてはわかっているものもあるが、すべての基質を完全に説明できるわけではない。Science Signalingの研究報告では有糸分裂の過程を調査し、関連するキナーゼがどのようにして基質の配列モチーフを認識し、細胞状況においてどのような基質が、どこでリン酸化されるかを問いかけている。その結果は細胞分裂の過程における個々の反応がどのように連動しているのかについてのわれわれの分子的理解を深め、キナーゼ特異性に対する配列エピトープと、細胞内コンパートメントの局在による位置情報の観点の両方の重要性を示している。

L. N. Johnson, Substrates of Mitotic Kinases. Sci. Signal. 4, pe31 (2011).

英文原文をご覧になりたい方はScience Signaling オリジナルサイトをご覧下さい

英語原文を見る

2011年6月28日号

Editor's Choice

細胞サイズ
勾配の形成

Editorial Guides

特集:有糸分裂キナーゼのダンスに振り付けをする

Research Article

空間的独占は、リン酸化モチーフの正および負の選択と共に、状況依存的な有糸分裂シグナル伝達の基盤である

Research Resources

有糸分裂細胞におけるオーロラキナーゼとポロ様キナーゼの基質および機能的モジュールの定量的リン酸化プロテオミクスによる同定

Perspectives

有糸分裂キナーゼの基質

最新のPerspectives記事

2017年7月4日号

発見から25年強が過ぎたAKTに関する展望

2016年10月18日号

WNKキナーゼに固有の構造的特徴を活用して治療的阻害を達成する

2016年4月26日号

Ca2+透過性AMPA受容体、キナーゼPKAおよびホスファターゼPP2BはシナプスのLTPおよびLTDにおいてどのような結び付きがあるか

2016年4月5日号

IP3受容体:4つのIP3でチャネルを開く

2015年11月3日号

発がん性PI3Kαが乳房上皮細胞の多能性を促進する