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セマフォリンシグナル伝達がRapと出会う

Semaphorin Signaling Meets Rap

Perspectives

Sci. Signal., 21 February 2012
Vol. 5, Issue 212, p. pe6
[DOI: 10.1126/scisignal.2002913]

Johannes L. Bos* and Willem-Jan Pannekoek

Molecular Cancer Research, Centre of Biomedical Genetics and Cancer Genomics Centre, University Medical Center Utrecht, Universiteitsweg 100, 3584 CG Utrecht, Netherlands.

* Corresponding author. E-mail: j.l.bos@umcutrecht.nl

要約:プレキシンは、セマフォリンの膜貫通型受容体であり、神経突起伸長のガイダンスの引き金として働く。プレキシンの細胞内領域には、Rasに対するグアノシントリホスファターゼ(GTPアーゼ)活性化タンパク質(GAP)ドメインが含まれる。新たな証拠によって、そのGAP活性がRapタンパク質に特異的であることが示されている。Rapタンパク質は、細胞の接着や移動などの軸索ガイダンスにとって重要である可能性がある過程の調節に関与する低分子量GTPアーゼである。セマフォリンによって誘導される二量体化は、プレキシンのGAP活性を促進することによってRap1を局所的に抑制し、神経突起の退縮を可能にする。この重要な発見は、セマフォリンシグナル伝達とRapを介するシグナル伝達を結びつけるものであり、低分子量GTPアーゼが細胞の行動の時空間的制御に用いられる方法の興味深い別の例である。

J. L. Bos, W.-J. Pannekoek, Semaphorin Signaling Meets Rap. Sci. Signal. 5, pe6 (2012).

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