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TLR5-フラジェリン複合体の構造:病原体検出の新たな様式、シグナル伝達のための保存された受容体の二量体化

The Structure of the TLR5-Flagellin Complex: A New Mode of Pathogen Detection, Conserved Receptor Dimerization for Signaling

Perspectives

Sci. Signal., 20 March 2012
Vol. 5, Issue 216, p. pe11
[DOI: 10.1126/scisignal.2002963]

Jinghua Lu and Peter D. Sun*

Structural Immunology Section, Laboratory of Immunogenetics, National Institute of Allergy and Infectious Diseases, National Institutes of Health, 12441 Parklawn Drive, Rockville, MD 20852, USA.

* Corresponding author. E-mail: psun@nih.gov

要約:Toll様受容体(TLR)がどのようにして病原体リガンドを認識するのかについて知ることは、これらの受容体がどのようにして活性化されるかを理解し、炎症性疾患に関してこの受容体ファミリーを標的とする治療化合物をデザインするために重要である。細菌リガンドであるフラジェリンと複合体を形成しているTLR5の結晶構造から、TLR5のリガンド結合様式が、これまでにわかっているTLRの結合様式とは異なることが明らかになった。それにもかかわらず、他のTLRと同様に、TLR5もリガンド結合に応答して二量体を形成する。本研究は、TLRの機能に関する現在の知識に寄与するとともに、万能性のリガンド認識を保存されている受容体シグナル伝達機能に共役させるTLRの能力をさらに証明する。

J. Lu, P. D. Sun, The Structure of the TLR5-Flagellin Complex: A New Mode of Pathogen Detection, Conserved Receptor Dimerization for Signaling. Sci. Signal. 5, pe11 (2012).

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