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核小体を見直す:がんシグナル伝達のマーカーから力学的統合因子まで
PERSPECTIVES
Revisiting the Nucleolus: From Marker to Dynamic Integrator of Cancer Signaling
Sci. Signal., 11 September 2012
Vol. 5, Issue 241, p. pe38
[DOI: 10.1126/scisignal.2003477]
Davide Ruggero*
Helen Diller Family Comprehensive Cancer Center, University of California, San Francisco, San Francisco, CA 94143, USA.
* Corresponding author. E-mail: davide.ruggero@ucsf.edu
要約:主要なシグナル伝達経路(ホスホイノシチド3-キナーゼ(PI3K)、MycおよびRASなど)はエネルギー、ストレスおよび栄養利用性のセンサーとして作用し、これらのインプットを統合してリボソームの産生および翻訳レベルでの遺伝子発現を直接制御する。この活性は、通常は細胞の増殖、分裂および生存と直接共役している。しかし、これらの主要シグナル伝達経路の下流でのリボソーム数および核小体の統合性の変化が発がん活性に寄与する程度については、あまりわかっていない。最近の研究は、RNAポリメラーゼI活性の調節解除がどのようにして腫瘍形成を引き起こすのかに関する興味深い洞察を示し、リボソームDNAの転写を標的とする新薬ががん治療にとって極めて有望であることを示唆する。
D. Ruggero, Revisiting the Nucleolus: From Marker to Dynamic Integrator of Cancer Signaling. Sci. Signal. 5, pe38 (2012).