PKR依存性の炎症シグナル

PKR-Dependent Inflammatory Signals

Perspectives

Sci. Signal., 23 October 2012
Vol.5, Issue 247, p. pe47
[DOI: 10.1126/scisignal.2003511]

Rui Kang1 and Daolin Tang1*

1 Department of Surgery, University of Pittsburgh Cancer Institute, University of Pittsburgh, Pittsburgh, PA 15213, USA.

* To whom correspondence should be addressed. E-mail: tangd2@upmc.edu

要約:二本鎖RNA依存性プロテインキナーゼ(PKR)は、マイトジェン活性化プロテインキナーゼ、インターフェロン調節因子3、核内因子κB、アポトーシス、オートファジーの各経路の調節を介して、炎症と免疫不全に関与する。PKRは、インフラマソームの活性化と、それに続く炎症性サイトカインの一種である高移動度グループボックス1(HMGB1)タンパク質の放出にも必要であることが、ある研究によって示されている。このように、細胞ストレスキナーゼであるPKRは、炎症性免疫応答の調節に多面的な役割を果たし、PKRとHMGB1は、インフラマソーム関連疾患に対する治療標的として魅力的である。

R. Kang, D. Tang, PKR-Dependent Inflammatory Signals. Sci. Signal. 5, pe47 (2012)

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