• ホーム
  • pathFinder:シグナル伝達経路の薬理学的解析のための静的ネットワーク解析ツール

pathFinder:シグナル伝達経路の薬理学的解析のための静的ネットワーク解析ツール

pathFinder: A Static Network Analysis Tool for Pharmacological Analysis of Signal Transduction Pathways

Presentations

Sci. Signal., 5 August 2008
[DOI: 10.1126/scisignal.131pt4]

Babru B. Samal1* and Lee E. Eiden2

1National Institute of Mental Health-Intramural Research Programs (NIMH-IRP) Bioinformatics Core, NIMH, NIH, Bethesda, MD 20892, USA.
2Section on Molecular Neuroscience, Laboratory of Cellular and Molecular Regulation, 9000 Rockville Pike, Building 49, Room 5A-68, NIH, Bethesda, MD 20892, USA.
*Presenter and corresponding author. E-mail: samalb@mail.nih.gov

要約 : シグナル伝達の研究は、事実上、遺伝子発現解析やタンパク質プロファイリング法の一部となりつつある。さまざまな方法で遺伝子をクラスター化するため、あるいはシグナル伝達経路に遺伝子産物を割り当てるために、多くのオンラインツールが用いられている。それらの中でも、pathFinderは、細胞内の一次、二次、あるいはn次のメッセンジャーとその標的の間のシグナル伝達経路を見つけ出すことができる独自のツールである。pathFinderを用いれば、二成分経路(方向のあるダイアド[二者関係])のデータベース内で、任意の開始要素と標的を結ぶ可能性のあるすべてのシグナル伝達経路を、定性的に同定することができる。薬理学的阻害剤や遺伝子欠失(ノックアウト)を用いた結果をシミュレートするために、1つまたは複数の中間経路の要素を除外することが可能である。活性化因子または開始因子と標的を結ぶ経路において欠けている要素を、null経路の結果から推測することも可能である。この静的ネットワーク解析ツールの有用性は、神経内分泌細胞内の新たなサイクリックAMP依存性のプロテインキナーゼA非依存性シグナル伝達経路をpathFinderでの解析で予測し、実験的に確認した例で説明されている。

B. B. Samal, L. E. Eiden, pathFinder: A Static Network Analysis Tool for Pharmacological Analysis of Signal Transduction Pathways. Sci. Signal. 1, pt4 (2008).

英文原文をご覧になりたい方はScience Signaling オリジナルサイトをご覧下さい

英語原文を見る

バックナンバー一覧へ