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シグナル伝達タンパク質の存在量と翻訳後修飾の状態を評価するためのアレイに基づく二本立ての手法

A Dual Array-Based Approach to Assess the Abundance and Posttranslational Modification State of Signaling Proteins

Protocols

Sci. Signal., 10 January 2012
Vol. 5, Issue 206, p. pl1
[DOI: 10.1126/scisignal.2002372]

Katrin Luckert1*, Taranjit S. Gujral2*, Marina Chan2, Thomas O. Joos1, Peter K. Sorger2, Gavin MacBeath2†, and Oliver Pötz1†

1 NMI Natural and Medical Sciences Institute at the University of Tuebingen, Markwiesenstrasse 55, 72770 Reutlingen, Germany.
2 Department of Systems Biology, Harvard Medical School, Boston, MA 02115, USA.

* These authors contributed equally to this work.

† Corresponding authors. E-mail: poetz@nmi.de (O.P.); gavin_macbeath@harvard.edu (G.M.)

要約:細胞シグナル伝達についてシステムワイドに解析するためには、同じ細胞試料において、多種多様なタンパク質とその翻訳後修飾の状態を検出して定量化する必要がある。本稿では、小型化アレイに基づく2つの手法のプロトコールについて提示する。1つは、中心的なシグナル伝達タンパク質について詳細な情報を提供するものであり、もう1つは、周囲のシグナル伝達ネットワークについて広範な特徴について記述するものである。われわれは、ビーズに基づくアレイと、βカテニンのさまざまな形態と機能の特徴付けにおけるその使用について、およびライセートマイクロアレイ(逆相タンパク質アレイ)と、標準的および非標準的Wntシグナル伝達経路に関与するタンパク質の検出と定量化におけるその使用について解説する。われわれは、この二本立ての手法の応用として、細胞ライセートにおけるβカテニンシグナル伝達の状態の特徴について調べ、これらの分子に特異的なデータをシグナル伝達時の経路全体の変化と関連付けた。本稿に記載するプロトコールには、複数の細胞培養法、ビーズアレイ、ライセートマイクロアレイに関する詳細な説明、およびこれらの相補的な手法を用いて複雑なネットワークに関するシステムレベルでの洞察を得るための方法の概略が示されている。

K. Luckert, T. S. Gujral, M. Chan, T. O. Joos, P. K. Sorger, G. MacBeath, O. P?tz, A Dual Array-Based Approach to Assess the Abundance and Posttranslational Modification State of Signaling Proteins. Sci. Signal. 5, pl1 (2012).

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