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線維芽細胞増殖因子受容体1は内皮におけるTGFβシグナル伝達の重要な阻害因子である

Fibroblast growth factor receptor 1 is a key inhibitor of TGFβ signaling in the endothelium

Research Article

Sci. Signal., 23 September 2014
Vol. 7, Issue 344, p. ra90
DOI: 10.1126/scisignal.2005504

Pei-Yu Chen1,*,†, Lingfeng Qin2,*, George Tellides2, and Michael Simons1,3,†

1 Yale Cardiovascular Research Center, Section of Cardiovascular Medicine, Department of Internal Medicine, Yale University School of Medicine, New Haven, CT 06520, USA.
2 Department of Surgery, Yale University School of Medicine, New Haven, CT 06520, USA.
3 Department of Cell Biology, Yale University School of Medicine, New Haven, CT 06520, USA.

Corresponding author. E-mail: michael.simons@yale.edu (M.S.); pei-yu.chen@yale.edu (P.-Y.C.)

* These authors contributed equally to this work.

要約 異常な血管ホメオスタシスは、平滑筋細胞の増殖亢進と細胞外マトリックスの蓄積をもたらすことがあり、その結果、血管内腔の狭窄に寄与する新生内膜が形成される。これは、移植脈管障害、狭窄の再発、アテローム性動脈硬化症を含む疾患の根底にある病理である。新生内膜の成長の原因の一つには、内皮間葉転換(EndMT)がある。EndMTは、トランスフォーミング増殖因子β(TGFβ)により誘導される過程で、平滑筋細胞および線維芽細胞の数の増加、細胞外マトリックスの蓄積をもたらす。われわれは、線維芽細胞増殖因子受容体1(FGFR1)の内皮細胞特異的なノックアウトが、in vitroおよびin vivoにおいて、TGFβシグナル伝達の活性化とEndMTの発生をもたらすことを報告した。さらに、ヒトの病変血管におけるEndMTはFGFR1存在量の低下と相関した。これらの結果は、FGFR1がTGFβシグナル伝達とEndMT発生の重要な制御因子であることを明らかにする。

Citation: P.-Y. Chen, L. Qin, G. Tellides, and M. Simons, Fibroblast growth factor receptor 1 is a key inhibitor of TGFβ signaling in the endothelium. Sci. Signal. 7, ra90 (2014).

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