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ミスフォールドした神経変性疾患関連タンパク質α-シヌクレインによるMyD88依存性TLR1/2の活性化

Activation of MyD88-dependent TLR1/2 signaling by misfolded α-synuclein, a protein linked to neurodegenerative disorders

Research Article

Sci. Signal., 12 May 2015
Vol. 8, Issue 376, p. ra45
DOI: 10.1126/scisignal.2005965

Stefano G. Daniele1, Dawn Béraud1,2, Connor Davenport1, Kui Cheng3,4, Hang Yin3,4,*, and Kathleen A. Maguire-Zeiss1,2,*

1 Department of Neuroscience, Georgetown University Medical Center, Washington, DC 20057, USA.
2 Interdisciplinary Program in Neuroscience, Georgetown University Medical Center, Washington, DC 20057, USA.
3 Department of Chemistry and Biochemistry and BioFrontiers Institute, University of Colorado Boulder, Boulder, CO 80309, USA.
4 Center of Basic Molecular Science, Department of Chemistry, Tsinghua University, Beijing 100084, China.

* Corresponding author. E-mail: km445@georgetown.edu (K.A.M.-Z.); hubert.yin@colorado.edu (H.Y.)

要約パーキンソン病やびまん性レビー小体病などのシヌクレイン病は、選択的神経細胞死、ミスフォールドしたα-シヌクレインの異常蓄積、および持続的なミクログリアの活性化を特徴とする進行性の神経変性疾患である。神経細胞毒性の誘発に加え、高次オリゴマーα-シヌクレインはミクログリアの活性化を誘発することにより脳実質内の炎症促進性応答を引き起こし、これが慢性的な神経炎症環境を確立することで発病プロセスを増悪すると考えられる。われわれは、高次オリゴマーα-シヌクレインが細胞膜のヘテロ二量体であるTLR1/2(Toll様受容体1および2)に直接結合することで炎症促進性のミクログリアの表現型を誘発し、NF-κB(核因子κB)の核移行、および炎症促進性サイトカインTNF-α(腫瘍壊死因子-α)とIL-1β(インターロイキン-1β)のMyD88依存性の産生増加をもたらすことを見いだした。低分子阻害物質であるCU-CPT22によりTLR1/2ヘテロ二量体を介したシグナル伝達を遮断することで、初代培養したマウスミクログリアのNF-κBの核移行およびTNF-αの分泌が抑制された。高血圧治療の承認薬でありTLR2の発現を阻害するカンデサルタンシレキセチルは、オリゴマーα-シヌクレインに曝露され活性化された初代培養ミクログリアを、その炎症性表現型から復帰させた。このことは、シヌクレイン病に対してこの薬物を再活用できる可能性を支持している。

S. G. Daniele, D. Béraud, C. Davenport, K. Cheng, H. Yin, and K. A. Maguire-Zeiss, Activation of MyD88-dependent TLR1/2 signaling by misfolded α-synuclein, a protein linked to neurodegenerative disorders. Sci. Signal. 8, ra45 (2015).

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