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リガンド活性化NotchはADAM10プロセシングの前にDTX4によるユビキチン化と両側のエンドサイトーシスを受ける

Ligand-activated Notch undergoes DTX4-mediated ubiquitylation and bilateral endocytosis before ADAM10 processing

Research Article

Sci. Signal. 13 Jun 2017:
Vol. 10, Issue 483, eaag2989
DOI: 10.1126/scisignal.aag2989

Patricia Chastagner1, Eric Rubinstein2,3, and Christel Brou1,*

1 Institut Pasteur, Département "Biologie Cellulaire et Infection," Laboratoire "Signalisation et Pathogenèse," 25 rue du Docteur Roux, 75724 Paris Cedex 15, France.
2 INSERM, U935, F-94807 Villejuif, France.
3 Université Paris Sud, F-94807 Villejuif, France.

* Corresponding author. Email: christel.brou@pasteur.fr

要約
Notchシグナル伝達経路は、細胞間接触によって活性化され、細胞運命決定の主要な調節因子である。哺乳動物Notch1は、膜貫通ドメインおよび細胞内ドメインとつながったNotch細胞外ドメインのヘテロ二量体として細胞表面に存在する。リガンド結合後、Notchはタンパク質分解を受け、遺伝子発現を調節するNotch細胞内ドメイン(NICD)を放出する。われわれは、Notch1発現細胞の生化学分析、免疫蛍光分析、および生細胞イメージングを用いて、活性化の初期段階をモニターした。われわれは、リガンド結合に際して、細胞表面のNotch1がE3ユビキチンリガーゼDTX4によってユビキチン化されることを見出した。このユビキチン化現象は、リガンド発現細胞によるNotch1細胞外ドメインの内在化とNotch1発現細胞によるNotch1の膜アンカー断片およびDTX4の内在化を導き、われわれはこれを両側エンドサイトーシスと名付けた。ADAM10は、NICDの形成に必要なNotchの切断産物を生成し、それは細胞表面に生じると考えられてきた。しかしながら、われわれは、Notch1およびDTX4のダイナミンを介したエンドサイトーシスの遮断が、Notch1のADAM10との共局在化およびNotch1のADAM10生成切断産物の形成を減少させることを発見し、ADAM10がNotchをプロセシングする細胞内区画で機能することを示唆した。したがって、本研究は、ADAM10の特定のプールが、細胞表面ではなく、エンドサイトーシス区画のNotchに作用することを示唆している。

Citation: P. Chastagner, E. Rubinstein, C. Brou, Ligand-activated Notch undergoes DTX4-mediated ubiquitylation and bilateral endocytosis before ADAM10 processing. Sci. Signal.10, eaag2989 (2017).

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