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ミトコンドリア酸化還元シグナル伝達は損傷した骨格筋細胞の修復を可能にする

Mitochondrial redox signaling enables repair of injured skeletal muscle cells

Research Article

Sci. Signal. 05 Sep 2017:
Vol. 10, Issue 495, eaaj1978
DOI: 10.1126/scisignal.aaj1978

Adam Horn1,2, Jack H. Van der Meulen1, Aurelia Defour1,*, Marshall Hogarth1, Sen Chandra Sreetama1, Aaron Reed1, Luana Scheffer1, Navdeep S. Chandel3, and Jyoti K. Jaiswal1,2,†

1 Children's National Health System, Center for Genetic Medicine Research, 111 Michigan Avenue Northwest, Washington, DC 20010-2970, USA.
2 Department of Integrative Systems Biology, George Washington University School of Medicine and Health Sciences, Washington, DC 20010-2970, USA.
3 Department of Medicine, Feinberg School of Medicine, Northwestern University, Chicago, IL 60611, USA.

† Corresponding author. Email: jkjaiswal@cnmc.org

* Present address: Aix-Marseille Université, UMR_S 910, 13385 Marseille, France.

要約
骨格筋筋線維などの機械的に活発な細胞に対する伸張や物理的外傷は、その細胞膜を損傷させ、その修復のためにミトコンドリア機能が必要とされる。われわれは、ミトコンドリア機能が、筋芽細胞および非筋細胞における細胞膜修復にも必要であり、それがミトコンドリアカルシウムユニポーター(MCU)を介したミトコンドリアへのカルシウム取込みに依存することを見出した。カルシウム取込みは、ミトコンドリアの活性酸素種(ROS)産生を一過的に増加させ、それがグアノシントリホスファターゼ(GTPアーゼ)RhoAを局所的に活性化した結果、損傷部位でのF-アクチンの蓄積が引き起こされ、膜修復が促進された。ミトコンドリアのカルシウム取込みあるいはROS産生を遮断することにより、損傷誘発性のRhoA活性化、アクチン重合および細胞膜修復が妨げられた。この修復機構は、筋芽細胞、非筋細胞、および成熟骨格筋線維で共通であった。生体外での偏心運動時に筋線維中のミトコンドリアROSを消失させると、筋線維の損傷が増加し、筋力が大きく失われた。これらの結果は、損傷細胞の細胞膜修復におけるミトコンドリアの生理学的役割を示唆しており、この役割はROSの有益な効果を強調している。

Citation: A. Horn, J. H. Van der Meulen, A. Defour, M. Hogarth, S. C. Sreetama, A. Reed, L. Scheffer, N. S. Chandel, J. K. Jaiswal, Mitochondrial redox signaling enables repair of injured skeletal muscle cells. Sci. Signal. 10, eaaj1978 (2017).

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