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小胞体シャペロンBiPは短命で、N末端アルギニル化を介して代謝される

The endoplasmic reticulum-residing chaperone BiP is short-lived and metabolized through N-terminal arginylation

Research Article

Sci. Signal. 02 Jan 2018:
Vol. 11, Issue 511, eaan0630
DOI: 10.1126/scisignal.aan0630

Sang Mi Shim1,2, Ha Rim Choi1,2, Ki Woon Sung1,2, Yoon Jee Lee1,2, Sung Tae Kim1,2,3, Daeho Kim1,4, Su Ran Mun1,2, Joonsung Hwang5, Hyunjoo Cha-Molstad5, Aaron Ciechanover1,6, Bo Yeon Kim5,*, and Yong Tae Kwon1,2,7,*

1 Protein Metabolism Medical Research Center, College of Medicine, Seoul National University, Seoul 03080, Republic of Korea.
2 Department of Biomedical Sciences, College of Medicine, Seoul National University, Seoul 03080, Republic of Korea.
3 Center for Pharmacogenetics and Department of Pharmaceutical Sciences, School of Pharmacy, University of Pittsburgh, Pittsburgh, PA 15261, USA.
4 Department of Biophysics and Chemical Biology, College of Natural Sciences, Seoul National University, Seoul 08826, Republic of Korea.
5 World Class Institute, Korea Research Institute of Bioscience and Biotechnology, Ochang, Cheongwon 28116, Republic of Korea.
6 Tumor and Vascular Biology Research Center, Rappaport Faculty of Medicine and Research Institute, Technion-Israel Institute of Technology, Haifa 31096, Israel.
7 Ischemic/Hypoxic Disease Institute, College of Medicine, Seoul National University, Seoul 03080, Republic of Korea.

* Corresponding author. Email: yok5@snu.ac.kr (Y.T.K.); bykim@kribb.re.kr (B.Y.K.)

要約

BiPおよびその他の小胞体(ER)タンパク質は代謝的に安定で、主にER内腔で機能することが知られている。本研究では、これらのタンパク質の量が、各種ストレスに応じてどのように動的に変動するかおよびその亜集団がどのようにサイトゾルなどのER以外のコンパートメントに配置されるかを評価し、分子シャペロンBiP(GRP78とも呼ばれる)が基本条件下およびERストレス下で短命であることを明らかにした。BiPの代謝回転は、一部、アルギニルトランスフェラーゼATEによるアミノ末端アルギニル化(Ntアルギニル化)を介したN末端則経路の自食作用Nデグロン生成によって駆動された。ERストレスはR-BiPの生成を惹起し、この作用はプロテアソームも阻害された場合に亢進した。Ntアルギニル化は検討した各種ストレス下でのBiPのサイトゾル再配置と関連していた。BiPのサイトゾル再配置には、異常タンパク質応答の機能もSec61またはDerlin1を含むトランスコロンの機能も必要ではなかった。BiPの代謝回転およびNtアルギニル化の主要阻害因子は、HERP(ホモシステイン誘導ERタンパク質)であった。これは、ER関連タンパク質分解の必須成分である43-kDa ER膜タンパク質である。ER-ゴルジ分泌経路の薬理阻害もR-BiPの生成を抑制した。最後に、われわれは、ERストレスおよびプロテアソーム阻害によって誘導されたサイトゾルR-BiPが自食作用胞に移動し、別の代謝的運命も辿る可能性があることも明らかにした。これらの結果から、Ntアルギニル化は、ERタンパク質の機能、局在化および代謝的運命を調節する翻訳後修飾であることが考えられる。

Citation: S. M. Shim, H. R. Choi, K. W. Sung, Y. J. Lee, S. T. Kim, D. Kim, S. R. Mun, J. Hwang, H. Cha-Molstad, A. Ciechanover, B. Y. Kim, Y. T. Kwon, The endoplasmic reticulum-residing chaperone BiP is short-lived and metabolized through N-terminal arginylation. Sci. Signal. 11, eaan0630 (2018).

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