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トロンボスポンジン1はコラーゲンおよびリジルオキシダーゼの前駆体やコラーゲン架橋結合部位と相互作用することによってマトリックスの恒常性維持を促進する

Thrombospondin-1 promotes matrix homeostasis by interacting with collagen and lysyl oxidase precursors and collagen cross-linking sites

Research Article

Sci. Signal. 29 May 2018:
Vol. 11, Issue 532, eaar2566
DOI: 10.1126/scisignal.aar2566

Silvia Rosini1,*, Nicholas Pugh2,†, Arkadiusz M. Bonna2, David J. S. Hulmes3, Richard W. Farndale2,‡, and Josephine C. Adams1,‡,§

1 School of Biochemistry, University of Bristol, Bristol BS8 1TD, UK.
2 Department of Biochemistry, University of Cambridge, Cambridge CB2 1QW, UK.
3 Tissue Biology and Therapeutic Engineering Unit (LBTI), UMR5305, CNRS/University of Lyon I, 69367 Lyon Cedex 07, France.

§ Corresponding author. Email: jo.adams@bristol.ac.uk

* Present address: Faculty of Biology, Medicine and Health, AV Hill Building, University of Manchester, Oxford Road, Manchester M13 9PT, UK.

† Present address: Department of Biomedical and Forensic Sciences, Anglia Ruskin University, Cambridge CB1 1PT, UK.

‡ These authors contributed equally to this work as co-senior authors.

要約

細胞外マトリックスに含まれる線維性コラーゲンは、組織構造と生理機能にとって重要だが、コラーゲンの過剰または異常な蓄積は線維症の決定的な特徴である。コラーゲン原線維の会合に作用する調節機構は、抗線維化治療の新たな標的を提供する可能性がある。組織の弱体化、コラーゲン原繊維の形態変化、またはその両方は、マトリックス細胞タンパク質トロンボスポンジン欠損マウスに共通する表現型である。トロンボスポンジン1(TSP1)は、コラーゲンの恒常性維持において、マトリックスメタロプロテイナーゼとトランスフォーミング増殖因子β1(TGF-β1)の相互作用を通じて間接的役割を果たす。われわれは、TSP1がコラーゲン原繊維の形成にも直接的に影響することを見出した。野生型マウス由来の皮膚と比較すると、Thbs1−/−マウス由来の皮膚ではコラーゲン架橋結合の減少、プロリシルオキシダーゼ(proLOX)存在量の減少とそれに伴う触媒活性型LOXへの変換増加がみられた。in vitroでは、TSP1は架橋結合に関与するI型コラーゲンのCプロペプチド領域とコラーゲン三重らせん領域の高度に保存されたKGHR配列の両方に結合した。また、TSP1はproLOXにも結合し、骨形成タンパク質1によるproLOXのプロセシングを阻害した。ヒト皮膚線維芽細胞(HDF)では、TSP1とI型コラーゲンは細胞内小胞の内部と細胞外コラーゲン原線維の表面で共存したが、TSP1とproLOXは細胞内小胞の内部のみで共存した。LOXに媒介されるコラーゲン架橋結合を阻害しても、コラーゲンとTSP1の細胞外での会合は阻止されなかった。しかし、KGHR含有TSP1結合型三重らせんペプチドでHDFを処置すると、コラーゲン-TSP1会合は破壊され、コラーゲン細胞外マトリックスは撹乱され、TGF-β受容体1に依存した形で筋線維芽細胞の分化が亢進された。このように、細胞外のKGHRに依存したTSP1と線維性コラーゲンの相互作用は、線維芽細胞の恒常性維持に寄与している。

Citation: S. Rosini, N. Pugh, A. M. Bonna, D. J. S. Hulmes, R. W. Farndale, J. C. Adams, Thrombospondin-1 promotes matrix homeostasis by interacting with collagen and lysyl oxidase precursors and collagen cross-linking sites. Sci. Signal. 11, eaar2566 (2018).

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