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胸腺細胞の発生の際のZap70発現調節によって、異なるシグナル伝達閾値でのCD4とCD8のレパートリー選択の時間的分離が可能になる

Regulation of Zap70 Expression During Thymocyte Development Enables Temporal Separation of CD4 and CD8 Repertoire Selection at Different Signaling Thresholds

Research Article

Sci. Signal., 23 March 2010
Vol. 3, Issue 114, p. ra23
[DOI: 10.1126/scisignal.2000702]

Manoj Saini1*†, Charles Sinclair1*, Daniel Marshall1, Mauro Tolaini2, Shimon Sakaguchi3, and Benedict Seddon1‡

1 Division of Immune Cell Biology, MRC National Institute for Medical Research, The Ridgeway, Mill Hill, London NW7 1AA, UK.
2 Division of Molecular Immunology, MRC National Institute for Medical Research, The Ridgeway, Mill Hill, London NW7 1AA, UK.
3 Department of Experimental Pathology, Institute for Frontier Medical Sciences, Kyoto University, Kyoto 606-8507, Japan.

* These authors contributed equally to this work.

† Present address: MRC Centre for Immune Regulation, Division of Immunity and Infection, Birmingham University, Birmingham B15 2TT, UK.

‡ To whom correspondence should be addressed. E-mail: bseddon@nimr.mrc.ac.uk

要約:胸腺において、未成熟な胸腺細胞がCD4+系統またはCD8+系 統のいずれかへコミットメントされる(分化するようになる)際の時間的調節について調べるために、われわれは、70kDのチロシンキナーゼであるζ鎖会合 プロテインキナーゼ(Zap70)をコードする遺伝子をテトラサイクリン誘導性に発現するトランスジェニックマウスを作製した。このテトラサイクリン誘導 性Zap70は、CD4+CD8+二重陽性(DP)の事前選択段階で停止されたZap70-/-胸腺細胞の発生を回復させた。Zap70の発現を誘導し、Zap70タンパク質を産生したあと、Zbtb7b(CD4+T細胞関連転写因子ThPOKをコード)を発現するCD4+単独陽性(SP)細胞は30時間以内に豊富になったが、CD8+SP細胞は4日後にようやく検出可能になった。われわれは、成熟CD4+細胞と成熟CD8+細 胞が、個別の速度で発生し、T細胞抗原受容体(TCR)の刺激に対して対照的な感受性を示すような、表現型の異なるDP胸腺細胞のサブセットに由来するこ とを明らかにした。野生型マウスでは、DPサブセットの成熟中に内因性Zap70の発現が進行性に亢進し、Zap70タンパク質の量はTCRの刺激に対す る細胞の感受性を決定した。Zap70タンパク質量のこのような時間的勾配が、別々の時間的枠内および異なるTCRシグナル伝達閾値でのCD4+とCD8+のレパートリー選択を可能にし、それによって、この2つの系統における特異的な陽性選択シグナルの識別が可能になった。

M. Saini, C. Sinclair, D. Marshall, M. Tolaini, S. Sakaguchi, B. Seddon, Regulation of Zap70 Expression During Thymocyte Development Enables Temporal Separation of CD4 and CD8 Repertoire Selection at Different Signaling Thresholds. Sci. Signal. 3, ra23 (2010).

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