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アストロサイトは細胞外K+のCa2+依存的取込みによって神経ネットワーク活性を調節する

Astrocytes Modulate Neural Network Activity by Ca2+-Dependent Uptake of Extracellular K+

Research Article

Sci. Signal., 3 April 2012
Vol. 5, Issue 218, p. ra26
[DOI: 10.1126/scisignal.2002334]

Fushun Wang1*, Nathan A. Smith1*, Qiwu Xu1, Takumi Fujita1, Akemichi Baba2, Toshio Matsuda3, Takahiro Takano1, Lane Bekar1, and Maiken Nedergaard1†

1 Division of Glia Disease and Therapeutics, Center for Translational Neuromedicine, Department of Neurosurgery, University of Rochester Medical School, Rochester, NY 14640, USA.
2 School of Pharmacy, Hyogo University of Health Sciences, Kobe, Hyogo 650-8530, Japan.
3 Graduate School of Pharmaceutical Sciences, Osaka University, Suita, Osaka 565-0871, Japan.

* These authors contributed equally to this work.

† To whom correspondence should be addressed. E-mail: nedergaard@urmc.rochester.edu

要約:アストロサイトは、電気的には非興奮性の細胞だが、多様な神経伝達物質および神経調節物質に応答してサイトゾルのカルシウムイオン(Ca2+)の増大を示す。しかし、アストロサイトのCa2+シグナル伝達が果たす生理学的役割については、議論の余地がある。われわれは、本稿でex vivoおよびin vivoにおいてアストロサイトのCa2+シグナル伝達がNa+,K+-ATPase(Na+およびK+依存性アデノシントリホスファターゼ)を刺激し、細胞外カリウムイオン(K+)濃度の一過性の低下を引き起こすことを示す。この低下は、次にニューロンの過分極を引き起こし、ベースライン時の興奮性シナプス活性(興奮性シナプス後電流の換算周波数として検出)を抑制した。それと同時に、シナプス不全が減少し、シナプスの信頼性の向上につながった。最終結果として、アストロサイトは、K+の能動的取込みを介してシナプス伝達のシグナル・ノイズ比を改善した。このように、細胞外K+濃度を能動的に制御することによって、アストロサイトはネットワーク活性を迅速に調節するための単純ながらも強力な機構を備えている。

F. Wang, N. A. Smith, Q. Xu, T. Fujita, A. Baba, T. Matsuda, T. Takano, L. Bekar, M. Nedergaard, Astrocytes Modulate Neural Network Activity by Ca2+-Dependent Uptake of Extracellular K+. Sci. Signal. 5, ra26 (2012).

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2012年4月3日号

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