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転写因子TFEBはmTORC1シグナル伝達をリソソーム恒常性の転写制御に結びつける

The Transcription Factor TFEB Links mTORC1 Signaling to Transcriptional Control of Lysosome Homeostasis

Research Article

Sci. Signal., 12 June 2012
Vol. 5, Issue 228, p. ra42
[DOI: 10.1126/scisignal.2002790]

Agnes Roczniak-Ferguson1,2, Constance S. Petit1,2, Florian Froehlich1, Sharon Qian1,2, Jennifer Ky1,2, Brittany Angarola1,2, Tobias C. Walther1, and Shawn M. Ferguson1,2*

1 Department of Cell Biology, Yale University School of Medicine, New Haven, CT 06510, USA.
2 Program in Cellular Neuroscience, Neurodegeneration and Repair, Yale University School of Medicine, New Haven, CT 06510, USA.

* To whom correspondence should be addressed. E-mail: shawn.ferguson@yale.edu

要約:リソソームは、機能不全オルガネラのクリアランスおよび取り込まれ物質の消化が行われる主要な細胞部位である。リソソームの処理能力に対する要求は極めて多岐にわたり、リソソームの機能は細胞の恒常性を維持するように調整されなければならない。今回われわれは、リソソームに局在化する哺乳類ラパマイシン標的タンパク質複合体(mTORC1)と、リソソームのバイオジェネシスを促進する転写因子TFEB(転写因子EB)の相互作用を特定した。リソソーム活性が適切であるときには、mTOR依存的なTFEBのSer211でのリン酸化が14-3-3タンパク質のTFEBへの結合を誘発し、その結果、TFEBが細胞質に保持された。リソソームの機能を抑制すると、mTOR依存的なTFEBのリン酸化が低下し、その結果、TFEBと14-3-3タンパク質の相互作用の低下とTFEBの核への移行が起こり、TFEBは核でリソソームのバイオゲネシスに関与する遺伝子を活性化した。これらの結果から、TFEBはmTORの標的であることが明らかになり、オートファゴソームとリソソームのタンパク質をコードする遺伝子の転写調節を細胞のニーズに合わせるための機構が示唆された。密接に関連した転写因子MITF(小眼症関連転写因子)とTFE3(転写因子E3)もリソソームに局在し、リソソームの機能が抑制されると核に蓄積したことから、この調節機構が重要性を示す生理学的状況が広範にわたることが示された。

A. Roczniak-Ferguson, C. S. Petit, F. Froehlich, S. Qian, J. Ky, B. Angarola, T. C. Walther, S. M. Ferguson, The Transcription Factor TFEB Links mTORC1 Signaling to Transcriptional Control of Lysosome Homeostasis. Sci. Signal. 5, ra42 (2012).

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