亜鉛は神経調節物質か?

Is Zinc a Neuromodulator?

Reviews

Sci. Signal., 13 May 2008
Vol. 1, Issue 19, p. re3
[DOI: 10.1126/scisignal.119re3]

Alan R. Kay1* and Katalin Toth2

1Department of Biology, 336 BB, University of Iowa, Iowa City, IA 52242, USA.
2Centre de Recherche and Department of Psychiatry, Universite Laval Robert Giffard, 2601 chemin de la Canardiere, F6550, Quebec, QC G1J 2G3, Canada.
*Corresponding author. E-mail, alan-kay@uiowa.edu

要約 : 哺乳動物の前脳における特定のグルタミン酸作動性神経終末に存在する小胞には亜鉛イオンが豊富に存在する。シナプス伝達の際に亜鉛が放出され、シナプス前膜上または後膜上の受容体に結合し、神経調節物質として作用すると信じられている。外因性の亜鉛は多様なチャネルを調節するが、シナプスの亜鉛がシナプス間隙を通過して、チャネルの応答を変化させるか否かを証明するのは困難であった。本稿では、亜鉛が神経調節物質である証拠について概説し、亜鉛が実際に神経調節物質であるかどうかを証明するための診断基準を提案する。さらに、シナプスでの亜鉛の作用様式について別の可能性を示す。

A. R. Kay, K. Toth, Is Zinc a Neuromodulator? Sci. Signal. 1, re3 (2008).

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