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VEGFR1リガンドによる血管新生の正および負の調節

Positive and Negative Modulation of Angiogenesis by VEGFR1 Ligands

Reviews

Sci. Signal., 24 February 2009
Vol. 2, Issue 59, p. re1
[DOI: 10.1126/scisignal.259re1]

Yihai Cao*

Department of Microbiology, Tumor and Cell Biology, Karolinska Institute, 171 77 Stockholm, Sweden.
* Corresponding author. E-mail, yihai.cao@ki.se

要約 : 血管内皮増殖因子-A(VEGF-A)は、悪性および非悪性のヒト疾患の治療に用いられる新たな抗血管新生薬の重要な標的の1つである。VEGFファミリーメンバーの血管作用は、主にVEGF受容体2(VEGFR2)によって仲介される。逆に、内皮細胞にも非内皮細胞にも存在するVEGFR1の機能とシグナル伝達は十分に解明されていない。興味深いことに、VEGFファミリーの5つのメンバーのうち、VEGF-Bと胎盤成長因子(PlGF)の2つはVEGFR1専用のリガンドであり、他のVEGFRすなわちVEGFR2、VEGFR3とは相互作用しない。これらのVEGFR1特異的リガンドは、がん治療の重要な標的となる可能性がある。このReviewでは、VEGFR1とそのリガンドであるPlGFおよびVEGF-Bが、血管新生シグナル伝達の仲介に果たす特徴的な役割について考察し、これらの特定の血管因子を標的とする治療の可能性について検討する。

Y. Cao, Positive and Negative Modulation of Angiogenesis by VEGFR1 Ligands. Sci. Signal. 2, re1 (2009).

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