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生細胞でのSH3ドメインに基づく光捕捉法によってRhoファミリーのGAPシグナル伝達複合体を明らかにする

SH3 Domain–Based Phototrapping in Living Cells Reveals Rho Family GAP Signaling Complexes

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Sci. Signal., 29 November 2011
Vol. 4, Issue 201, p. rs13
[DOI: 10.1126/scisignal.2002189]

Hirokazu Okada1, Akiyoshi Uezu1, Frank M. Mason1, Erik J. Soderblom2, M. Arthur Moseley III2, and Scott H. Soderling1*

1 Department of Cell Biology, Duke University Medical School, Durham, NC 27710, USA.
2 Institute for Genome Science & Policy Proteomics Core Facility, Duke University Medical School, Durham, NC 27710, USA.

* To whom correspondence should be addressed. E-mail: s.soderling@cellbio.duke.edu

要約:RhoファミリーのGAP[guanosine triphosphatase(GTPase)activating protein、グアノシン三リン酸加水分解酵素(GTPase)活性化タンパク質]はRhoファミリーのGTPase活性を負に調節し、それによって細胞骨格のダイナミクスを制御するシグナル伝達イベントを調節する。これらのGAPの空間的分布と個々のGTPasesに対する特異性は、シグナル伝達複合体内の多様なタンパク質との相互作用によって制御される。このような相互作用は、Srcホモロジー3(Src homology 3:SH3)ドメインによって仲介されるらしい。SH3ドメインは、RhoファミリーのGAPプロテオームに豊富に存在し、1マイクロモルレベルの結合親和性を示す。このことによって、RhoファミリーのGAPが複数の結合相手と一過性び相互作用することができる。このように未解明のGAPシグナル伝達複合体をin situで捉えるために、われわれはドメインに基づくプロテオミクス的手法を開発し、手始めに、SH3ドメイン結合タンパク質についてin vivoで光捕捉を行い、Rhoファミリーを代表する9種類のGAPの結合タンパク質について質量分析による同定を行った。候補となる結合タンパク質をクラスター解析によって選択した後に、われわれは、ペプチドアレイに基づくin vitroでのハイスループット結合アッセイを実施し、直接的な相互作用を確認し、SH3ドメイン結合配列をマッピングした。それによって、Rhoファミリーの9種類のGAPについて、SH3に仲介される54の結合相互作用を同定した(これらのうちの51の相互作用はこれまで同定されていなかった)。われわれは、RhoファミリーのGAPのインタラクトームを構築し、これらのGAPの機能についての洞察を得た。さらに、Racに特異的なGAPであるWRPについて予想される複数の機能のうちの1つを特徴付け、抑制性シナプスでシナプス後の足場タンパク質ゲフィリンとGABAA(γ-aminobutyric acid type A、γアミノ酪酸A)受容体のクラスター形成を仲介する際にWRPが果たす役割を同定した。

 H. Okada, A. Uezu, F. M. Mason, E. J. Soderblom, M. A. Moseley, III, S. H. Soderling, SH3 Domain–Based Phototrapping in Living Cells Reveals Rho Family GAP Signaling Complexes. Sci. Signal. 4, rs13 (2011).

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