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生物医学モデルの適合と誤差解析

Biomedical Model Fitting and Error Analysis

Teaching Resources

Sci. Signal., 27 September 2011
Vol. 4, Issue 192, p. tr9
[DOI: 10.1126/scisignal.2001983]

Kevin D. Costa1*, Steven H. Kleinstein2,3, and Uri Hershberg4

1 Department of Medicine (Cardiology), Mount Sinai School of Medicine, New York, NY 10029, USA.
2 Department of Pathology, Yale School of Medicine, New Haven, CT 06520, USA.
3 Interdepartmental Program in Computational Biology and Bioinformatics, Yale University, New Haven, CT 06520, USA.
4 School of Biomedical Engineering, Science and Health Systems, Drexel University, Philadelphia, PA 19104, USA.

* Corresponding author. E-mail, kevin.costa@mssm.edu

要約:本教材では、カーブフィッティング(曲線適合)と誤差解析を生徒たちに紹介する。これは生物医学システムの数学的モデル作成に関する2回の講義の、第2回である。第1回では、実験文献からの必要な定数(反応速度定数など)の同定、抽出及び変換を中心に述べた。本講義では、そのような定数が実験データからどのようにして求められるかを理解するため、一連の測定値に数学的モデルを適合させるための原則及び実践を紹介する。特に、データの歪曲と誤表示をまねくおそれがある線形化法を避けながら、非線形データの適合に非線形モデルを使うことを中心に説明する。インバースモデリングによって推定されたモデルパラメータを適切に解釈するため、われわれは厳密な6段階プロセスを示している。(i)適切な数学的モデルの選択、(ii)モデルとデータの誤差を定量化する「figure-of-merit(性能係数)」関数の定義、(iii)データへの「best fit(最良適合)」を得るためのモデルパラメータの調整、(iv)データへの「goodness of fit(適合度)」の検討、(v)より適した適合が可能かの判断、(vi)最良適合パラメータ値の精度の評価、である。計算法の解釈はMATLABに基づき、特定の用途に対して改良できるプログラムの例を示す。問題集も用意され、生徒たちがこれらのプログラムを用い、BrdU標識実験データから細胞増殖率とBリンパ球の死亡率を求める中で、インバースモデリングプロセスの実践的経験を積めるようになっている。

K. D. Costa, S. H. Kleinstein, U. Hershberg, Biomedical Model Fitting and Error Analysis. Sci. Signal. 4, tr9 (2011).

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