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遺伝子と仲良くなろう

2014年度 第11回 公開講座応援団

熊本大学 生命資源研究・支援センター
公開講座レポート 「遺伝子と仲良くなろう」

2015年2月7日〜8日の2日間、熊本大学 生命資源研究・支援センターにて、中高生および一般市民を対象とした公開講座「遺伝子と仲良くなろう!」が開催されました。2007年より始まった本講座は毎年好評を受けており、今年も21名の受講生が集まりました。皆さん、遺伝子のことに興味津々で、講義と実験に真剣に取り組む姿が印象的でした。この2日間どんなことを学んだのでしょうか?その様子をご紹介します。

講座内容

プログラム 1日目
<午前>

講義「遺伝子と仲良くなろう!」
遺伝子、DNA、ゲノム?身近な話題を理解するのに役立つ知識を基礎から教わりました。
遺伝子についてもっと知りたくなりました。

講義「遺伝子と仲良くなろう!」

実習「DNAを見てみよう!」
DNAは目(肉眼)で見えると思いますか? 「エタノール沈殿」にて確認してみましょう!!

1.マウスのシッポから抽出したDNAの水溶液(無色透明)に塩(塩化ナトリウム)とお酒(エタノール)を加えます。
2.静かにチューブを逆さにして混ぜます。
3.だんだんDNAが析出し、糸くずのように見えてきます。

実際に自分の目でDNAを確認した時は、とても感動しました。
さらに、DNAの移動位置をみる電気泳動実験を行い、DNAをより身近に感じました。

実習「DNAを見てみよう!」
<午後>

講義「遺伝子組換え生物ってな〜に?」
B型肝炎ウイルスに対するワクチン開発の話を例に、遺伝子組換え技術をわかりやすく説明いただきました。
あわせて遺伝子組換え生物に関する法律についても学びました。

講義「遺伝子組換え生物ってな〜に?」

実習「光る大腸菌を作ろう!」
オワンクラゲの緑色蛍光タンパク質(GFP)遺伝子を使って、大腸菌に『光る』という形質を持たせます。本実習ではGFP遺伝子を含むプラスミドDNAを大腸菌に導入し、この光る大腸菌を使い、寒天培地に絵を描きます。37℃で一晩培養し、明日どんな風に見えるのか楽しみです。

実習「光る大腸菌を作ろう!」 実習「光る大腸菌を作ろう!」
プログラム 2日目
<午前>

実習「光る大腸菌を観察しよう!」
昨日より一晩培養していた大腸菌の観察です!!
培地への抗生物質添加の有無、プラスミド導入の有無などにより、大腸菌が増えるのかどうか、
ブラックライトを当てた時にどう見えるのか、検討します。

実習「光る大腸菌を観察しよう!」

光る大腸菌で描いた絵もこんなにきれいに見えました!!

<午後>

見学「研究室ってどういうところ?」
P2レベルの遺伝子組換え実験室やシーケンサー、超遠心機、蛍光顕微鏡などの設備機器を見学するとともに、先生方の行っている研究内容についての説明も受けました。初めて見る特殊な機械に囲まれ、ここで高度な実験が行われているかと思うと、とても貴重な体験となりました。

見学「研究室ってどういうところ?」

講義「生命科学の未来について考える」
皆さんはどんな世界を期待しますか?どんな病気でもすぐに直せる世界?それとも病気になる前に分かる世界?
昨年、加齢黄斑変性(かれいおうはんへんせい)という目の病気(老化)の患者さんに、iPS細胞から作り出した網膜を移植したというニュースが話題となりました。また、事前に遺伝子を調べ乳癌にならないように手術をした米国の方のニュースが日本でも大きく取り上げられました。今、生命科学の可能性はさまざまなところに広がっており、ゲノム解析・再生医療などは、今後さらに進歩を続けていく分野です。受講生の皆さんも生命科学の未来について考え、その興味はさらに高まったようでした。

 

参加者の感想

● 楽しかったです。また来たいです。(小学生)

● 学校では学ばないような貴重な体験をすることができ、今回のこの講座に参加でき本当に良かったです。遺伝子に少し興味があり、この2日間でそれが更に高まったように思います。自分の将来について考える参考にしたいと思います。(中学生)

● 今までDNAや遺伝子についてあまり興味はありませんでしたがこの2日間でいろんな先生方のわかりやすい講義や今までやったことのない実験を体験するうちにもっといろいろ知ってみたいと思いました。今回学んだことを将来にいかしていきたいです。(中学生)

● この2日間で、知らないことをたくさん知ることができてとても良かったです。実習など普段できない事ができて遺伝子のことをもっと知りたいと思いました。今回学んだ事をこれからの糧にしていきたいです。(中学生)

● 今回の体験講座で学校ではできない今までしたことがないような体験や経験をすることができました。また、大学生に質問や話を聞いたり、施設の設備を知り、大学の様子など貴重な体験でした。この2日間で学んだことをこれからも生かし、より化学や理系に関心をもちたいと思います。(中学生)

● おととし参加した時とは違う実験もあったので、また新鮮な気持ちで楽しむことができました。やはり、DNAや遺伝子はとても面白いです。(高校生)

● 今回、こういった企画に参加したのは初めてでした。学校で習った分野もあったりして復習にもなったし実験を通して楽しく学ぶことができてとても充実した2日間になりました。私は、看護師になりたくて高校2年になったら理系に進み生物を深く学んでいくので、これからの学習に生かしていきたいです。 ありがとうございました。(高校生)

● 教科書では分からないことを学べて良かったです。DNAはすごく長いことや大腸菌も繁殖すれば質量は地球に負けないということなど、生物はおもしろいなと思いました。もっと学びたくなりました。大学で生物について研究をしたいと思いました。(高校生)

● これから人の病気を治したり、予防したりするために遺伝子の研究が進んでいくと思います。日々進んでいく分野ですので勉強していきたいです。(教員)

● 資料がわかりやすく、よくまとめられていたので良かったです。また、内容も講義と実験をうまくとりこみ、とても良いプログラムでした。講師の方々がとても丁寧でした。貴重な体験をさせていただきありがとうございました。(社会人)

 

主催者報告

2日間にわたり、十分な成果を上げることができました。特に、実習では、エタノール沈殿と電気泳動においてDNAを可視化することで、遺伝子を体感できたのではないかと思います。 また、今回初めて小学3年生の参加を認めたが、1日目は母親が、2日目は父親がそばに座ってサポートをし、とても楽しそうに実習を行っていました。フリーディスカッションでも「難しい話もあったけど、先生方がわかりやすく説明してくれたのでついていけました。」と感想を述べていました。自分の意志で参加を強く希望する場合は、今後も小学生の参加を認めてもよいと感じました。

 

終わりに

この2日間の経験が、皆さんの今後に大きく繋がっていくこと、未来の研究者が一人でも増えることを期待しております。

私たちコスモ・バイオは、「ライフサイエンスの進歩・発展に貢献する」ことを第一の経営理念に掲げ、皆様に信頼される企業づくりを目指しています。この理念に基づき、今回のような、大学等が実施する公開講座の支援を通して、次の世代を担う“明日の科学者”にライフサイエンスの面白さと楽しさを伝えるお手伝いをします。