DNA染色試薬入りのコメットアッセイキット OxiSelect™ Comet Assay（Single Cell Gel Electrophoresis）

OxiSelect™ Comet Assay は迅速かつ感度よく細胞DNAダメージを測定するキットです。

コメットアッセイ（Comet Assay）とは

細胞内においては環境要因や代謝の過程によるDNAダメージは 1日あたり 1細胞内で、1,000 から 1,000,000 の分子の割合で起こります。60億塩基ある、ヒトゲノムの量からすればわずかな量かも知れませんが、重要な遺伝子に対する修復不可能な障害は、その細胞の機能を果たすための能力を障害したり、癌のような顕著な増殖をさせたりします。

コメットアッセイ（Comet Assay／single cell gel electrophoresis assay；SCGE）とは、各細胞のDNAダメージを調べるのによく知られた手法です。ダメージを受けた DNA（フラグメントやstrand breaksを含む）は、ダメージを受けていないDNAと分離され、顕微鏡下でコメット（彗星）の尾の形を呈します。DNAダメージの程度は通常彗星の尾の長さから視覚的に見積もることができますが、画像解析ソフトウェアによりいくつものパラメーターを測定することもできます。

• 様々なタイプのDNAダメージをスクリーニング可能
• スライドは低融点アガロースが接着しやすいように特殊な処理済
• 落射蛍光顕微鏡により簡単に観察可能

• OxiSelect™ 3-Well コメットスライド（品番：STA-350、STA-351、STA-351-5）または
  96-Well コメットスライド（品番：STA-355、STA-355-5）
• OxiSelect™ コメットアガロース
• Vista Green DNA Dye
• EDTA 溶液
• 10X 溶解液

はじめに、OxiSelect™ Comet スライドにアプライする前に、各細胞を融解したアガロースに混合します。これらの細胞を Lysisバッファーおよびアルカリ溶液で処理します（この処理により DNA を緩め、変性させます）。

最後にサンプルを水平なチャンバー上で電気泳動し、ダメージを受けているDNAを分離します。
電気泳動後、サンプルを乾燥し、DNAを染色して顕微鏡で観察します。ダメージを受けたDNA（フラグメントやstrand breaksを含む）は無傷のDNAより遠くまで移動するので、彗星の尾のような形（図1）を呈します。

図1. OxiSelect™ Comet Assayキットの原理

図2. Jurkat細胞のEtoposide処理
Jurkat細胞をetoposideで処理したもの (右)、していないもの (左)。アルカリ条件下で33V/300mA、15分間反応させた。

図3．OxiSelect™ Comet Assay Kitを用いたDNAダメージの落射蛍光顕微鏡像。

関連情報

• 特集：CometAssay™（コメットアッセイ）

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