α-シヌクレインとは主としてシナプス前終末で発現される140 アミノ酸からなるタンパク質で、パーキンソン病 (PD)やレビー小体型認知症(DLB)、多系統萎縮症(MSA)等の神経変性疾患において、ニューロンまたはグリア由来の介在物中で凝集体として観察されることが知られています。
本タンパク質はネイティヴな状態では折りたたみ構造を取っていませんが、疾患の進行に伴って線維化を含む構造変化を起こし、病因の中心的な役割を果たすとされています。α- シヌクレインのN- 末端部位は共通配列(KTKEGV)を有する11 残基のアミノ酸配列が不完全に7 回繰り返された構造を取っており、この反復構造は本タンパクの疎水性部位(aa61-95)と部分的に重複します。またC- 末端(aa96-140)は負に帯電しています。
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[関連情報]
- 総説:αシヌクレインのシード依存的な細胞内蓄積モデル
- 東京都医学総合研究所 認知症プロジェクト 野中隆 先生