キャリーオーバー・クロスコンタミを防ぐUDG入りPCRプレミックス Bioneer社 AccuPower® PCR PreMix（with UDG）

AccuPower® PCR PreMix(with UDG) は、PCRでDNAを増幅して検出するための、ready-to-useのPCRマスターミックスで、各種PCR検出に最適です。

ウラシルDNAグリコシラーゼ、dA、dG、dC、dTTP、dUTP、反応バッファーをプレミックスして凍結乾燥しています。ポリメラーゼ連鎖反応（PCR）は、単一分子を何億倍以上に増幅することができますが、非常に小さなコンタミネーションも増幅されてしまい、偽陽性結果につながってしまいます。このようなコンタミネーションは、多くの場合過去に実施したPCR増幅産物に由来しています（キャリーオーバーコンタミネーション）。このようなコンタミネーションを防ぐために、ウラシルDNAグリコシラーゼ（UDG）を用います。ウラシルと糖の間のN-グリコシル結合の加水分解を触媒し、94℃の加熱でPCRミクスチャーの汚染（ウラシル含有DNA）を分解することができます。本製品では、このUDGキャリーオーバー防止技術と、操作が簡便で安定性の高いTop ポリメラーゼを組み合わせました。

AccuPower® PCR PreMix シリーズ

• キャリーオーバーコンタミネーションの防止
  UDGとdUTPが反応間のキャリーオーバーPCR産物の再増幅を防ぎます。dUTPが増幅DNAにウラシルを取り込ませる一方で、UDGは1本鎖又は2本鎖DNAからウラシル残基を除去し、将来のPCR実験の偽陽性結果を防ぎます。PCRサイクル前のUDGインキュベーションステップ（37℃、2分間）により、dUを含む以前の反応産物が分解されます。UDGは、その後の通常のPCRサイクルの高温で不活性化され、本来のターゲット配列の増幅を可能にします（図1）。

  
  図1　キャリーオーバーコンタミネーションの防止

• 簡単
  テンプレートDNA、プライマー、水を加えるだけでPCRが開始できます。電気泳動用のアガロースゲルへのロードに必要な試薬も添加されており、PCR完了後ローディングダイを加える必要はありません。
• 再現性
  厳格な品質管理体制で製造され、エラーが発生した場合には製品の包装過程で確実に除外されます。Bioneer社のバッチ処理システムにより、正確で再現性の高い製品が製造されます。

PCRにおける、プライマー伸長反応、遺伝子合成、遺伝子クローニング、部位特異的変異誘発、キャリーオーバーの解消

• 5' - 3' エキソヌクレアーゼ活性： No
• 3' - 5' エキソヌクレアーゼ活性： No
• 3' - A オーバーハング： Yes
• フラグメントサイズ： 最大10kb

図2　AccuPower® PCR PreMixとの感度比較
ヒトゲノムDNAを段階希釈して感度テストを行った。
反応条件：37℃で2分間→95℃5分間→95℃20秒、55℃20秒、72℃30秒を30サイクル
DNAの量：
レーン1：10ng、レーン2：1ng、レーン3：100pg、レーン4：10pg、レーンM：100bp DNA ラダー

図3　PCR産物（ウラシル塩基を含まない）の増幅品質
ウラシル塩基を含まないPCR産物を段階希釈して、増幅品質テストを行った（コントロールとしてAccuPower® PCR PreMixも同様に操作した）。
反応条件：図2と同じ
PCR産物のコピー数：
レーン1：10¹¹copy、レーン2：10¹⁰copy、レーン3：10⁹copy、レーン4：10⁸copy、レーン5：10⁷copy、レーン6：10⁶copy、レーン7：10⁵copy、レーン8：10⁴copy、レーン9：10³copy、レーン10：10²copy、レーンN：テンプレートなし、レーンM：100bp DNAラダー

図4　PCR産物（ウラシル塩基を含む）に対するウラシルDNAグリコシラーゼ（UDG）の効果
ウラシル塩基を含むPCR産物を段階希釈して、UDG効果をテストした（コントロールとしてAccuPower® PCR PreMixも同様に操作した）。
反応条件：図2と同様
PCR産物のコピー数：
レーン1：10¹¹copy、レーン2：10¹⁰copy、レーン3：10⁹copy、レーン4：10⁸copy、レーン5：10⁷copy、レーン6：10⁶copy、レーン7：10⁵copy、レーン8：10⁴copy、レーン9：10³copy、レーン10：10²copy、レーンN：テンプレートなし、レーンM：100bp DNAラダー

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