腫瘍微小環境の分子状況を網羅的に解析する新技術。遺伝子発現様式やドライバー変異の同定に。 Cellecta社 バイオマーカー探索の新ツール：Driver-Map™ システム
Cellecta社：腫瘍微小環境の分子状況を網羅的に解析する新技術。遺伝子発現様式やドライバー変異の同定に。

高精度医学を行うためには、遺伝子発現様式や癌およびその進行に関与するドライバー変異の同定を確実に行うことが重要であり、よりよいバイオマーカーが必要となります。全トランスクリプトーム解析や標的 RNA-Seq といった現行法は、設計の自由度があまりないこと、高価であること、またプロトコールが複雑であることが障壁となっています。

そのため、Cellecta社では、興味対象配列のみを標的として、鎖の方向性を測定し、既知の合成バーコードつき分子数を対照として天然の転写物鋳型数を測定する、競合的な定量法であるDriver-Map™ を開発しました。

• 検証済みプライマーデザイン
  Cellecta社独自の多重PCRプライマーデザインは機能検証済み。プライマーの二量体形成や交差反応を最小限に留めつつ、最大限の特異性と効果が得られるように設計されています。
• ハイスループット
  数千もの遺伝子を1回の反応でプロファイル可能
• 高感度、高い特異性、および再現性
  バイオマーカー探索を促進することを目的とし、バックグラウンドがなく、かつ存在量の少ない転写物の同定が可能
• 広範なダイナミックレンジ
  全ての主要な免疫細胞種の特徴付け（characterization）が可能であり、浸潤性免疫細胞の検出が可能
  （詳細はコチラ）
• フレキシブル
  実験系に合わせて完全にカスタマイズ可能なパネルとデータ解析

Cellecta社の Driver-Map™ は、研究目的の end-to-end の包括的な新規遺伝子発現プロファイリングサービスです。次世代シーケンシングやPCR技術の相乗効果により、定量的かつ標的特異的な多重手法を実現、腫瘍微小環境のその時点における分子状況を研究することが可能となりました。

図1　アッセイ手法概要

Cellecta社では、遺伝子発現差異の同定、臨床的に意味のある動向を示すRNA変異のマッピング、細胞内組成の検出、または免疫治療標的のプロファイリングを目的とした、Driver-Map™ を用いたさまざまなサービスをご提供しています。

図2　CancerNet の遺伝子数

図3　Driver-Map™ のワークフロー

• レポート

Driver-Map™ 解析技術は、基礎研究、バイオマーカーおよび薬物標的探索、前臨床アプリケーションに利用することができます。

■ 腫瘍微小環境の畳み込みを解く

• 腫瘍微小環境内の免疫/間質/がん細胞における細胞内組成を検出
• 湿潤性免疫細胞検出
  
  好塩基球、B細胞、CD8 T細胞、細胞傷害性細胞、Th1細胞、Th2細胞、制御性T細胞、樹上細胞、内皮細胞、好酸球、赤血球、線維芽細胞、造血幹細胞、貪食細胞、巨核球、好中球、ナチュラルキラーCD56 bright細胞、ナチュラルキラーCD56 dim細胞、ナチュラルキラー細胞
• 免疫状態や主要免疫経路活性化状態の同定
  細胞表面マーカー、細胞分化、細胞遊走性、クロマチン修飾、クロマチン再編成、低酸素、免疫毒性、浸透圧ストレス、および転写因子

■ バイオマーカー探索プラットフォーム

• 腫瘍微小環境内の免疫／間質性／がん細胞における細胞組成の検出
• 免疫治療や全FDA認可薬の標的プロファイリング
• 癌ドライバー遺伝子の役割を研究

■ 前臨床アプリケーション

• 患者由来異種移植（PDX）マウス
• ヒト化免疫マウスモデル

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