1種類のオリゴDNAを用意するだけで簡単作製！ BIOSETTIA社 shRNAベクターシステム

1種類のオリゴDNAを用意するだけで簡便にshRNAクローンを作製できます。

• Ready-to-use：制限酵素処理や事前のプラスミド精製は不要です。
• 簡単なクローニング：shRNAをコードした完全な回文配列にデザインした一本鎖オリゴDNA（図1）は、オリゴDNA同士がアニールして二本鎖となります（図2A）。
• 高効率、低バックグラウンド：二本鎖オリゴDNAの5’-AAAAは、ベクターの5’-TTTTにライゲーションします。ベクターの5’-TTTT突出は、セルフライゲーションを防止し、インサートとのライゲーション効率が増加して、クローニングバックグラウンドが低下します（図2B）。
• 3種類のshRNA発現プロモーターの選択：ヒトH1（H1）、ヒトU6（hU6）、マウスU6（mU6）プロモーターからお選びください。
• 経済的：1種類のオリゴDNAを用意するだけでshRNA発現クローンの作製が可能です（通常2種類）。また、使用するオリゴDNAの長さは、ほかの一般的なshRNAベクターよりも短いものとなっています。

• 各プラスミドベクター（20μl）
• 10×アニーリングバッファー（100μl）
• ネガティブコントロール（20μl）
• シークエンシング・プライマー（10μM）（30μl）

1. shRNAをコードするオリゴDNAを設計します。ステムループ配列：19-21ntのターゲット遺伝子配列、10ntのループ配列（TTGGATCCAA）、そしてアンチセンスターゲット遺伝子配列の、5’-AAAAセンス-ループ-アンチセンス配列（52-56nt）を設計、ご用意ください。このオリゴDNA は完全な回文となるため、同じオリゴDNA同士で相補的にアニールして2 本鎖オリゴDNAとなり、2 本鎖オリゴDNAの5'-AAAA突出塩基は、ベクターの5'-TTTT 突出塩基にライゲーションします。
2. shRNA ターゲット配列の選択は、一般的にターゲット遺伝子の発現に対して、70％以上のノックダウン効果を示すshRNAを同定するために、3−5種類のターゲット配列を選択することを推奨しています。

図1　shRNA 配列をコードしたオリゴDNA の構造

図2　 pRNAi/pLV-RNAiクローニングシステム
A：2つの全く同じ一本鎖オリゴDNAをお互いにアニールして5’-AAAA突出の二本鎖オリゴDNAを作製する。一本鎖オリゴDNAは21ntのターゲット配列（緑）、10ntループ配列（TTGGATCCAA）、ターゲット配列の21ntアンチセンス（赤）をコードしている。
B：アニールした二本鎖オリゴDNAの5’-AAAAはベクターの5’-TTTTとだけライゲーションする。

pRNAiベクターシステムは、ステムループ配列をコードする二本鎖オリゴDNAのクローニングを簡単で高効率、経済的に行えるプラスミドシステムです。

図3 pRNAiベクターマップ

図4 リアルタイムPCRとウェスタンブロッティングによるノックダウン効率の測定

pLV-RNAiは、トランスフェクションが困難なモデル系の場合に、レンチウイルストランスダクションによって細胞にRNAiのデリバリーを効率良く行うことができるレンチウイルスベースのプラスミドベクターです。2本鎖DNAをクローニング後、レンチウイルス粒子を作製できます。

図5 pLV-RNAiベクターマップ

図6 pLV-RNAiベクターシステムを用いた際のウエスタンブロットによるノックダウン効率の測定
ターゲット遺伝子のshRNAをpLV-RNAiベクターにクローニングして、lenti-shRNAウイルスストックを作製 した。形質導入2日後の細胞溶解物を集め、SDS-PAGEで分離し、ウェスタンブロッティングで解析した。ネ ガティブコントロール（neg. ctrl.）は、LacZ遺伝子の発現を抑制するshRNAである。

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