不飽和脂肪酸を測定 脂質定量キット（比色）

脂質定量キットは、血清、血漿、細胞・組織サンプル中の脂質（不飽和脂肪酸）を定量的に測定するための簡単な方法を提供します。

本製品は、sulfo-phospho-vanillin 法［4］を利用しており、サンプルを酸性化・加熱して可溶化した後に定量します。バニリン（vanillin）試薬は酸性環境で脂質と反応し、波長 540 nm のプレートリーダーで簡単に検出できる比色生成物を形成します。

脂質定量について

脂質（Lipids）は、モノグリセリドやジグリセリド、トリグリセリド、脂肪、ステロール、およびその他を含む多様な分子グループの総称です。脂質は、細胞膜の完全性を維持するだけではなく、膜輸送やシグナル伝達、アポトーシス、エネルギー貯蔵などの細胞プロセスに関与しています。脂質代謝の摂動は、癌、糖尿病、アルツハイマー病、冠動脈性心疾患などの多くの疾患に関連します。

脂質を研究するためには、最初に組織や細胞培養物から脂質抽出［1］を行い、その後定量化する必要があります。脂質を高感度に定量するにはいくつかの方法がありますが、HPLC装置や光散乱検出技術 Iatroscan TLC-FID アナライザー などの高価な装置を必要とします［2、3］。

• 血漿、血清、培養細胞由来のトータル不飽和脂肪酸を定量
• Sulfo-phospho-vanillin 法を利用して、96ウェルプレートで定量

• 精製脂質スタンダード
• バニリン試薬

まず、粗製または精製脂質を96ウェルマイクロプレートにアプライします。 その後、濃硫酸を添加し、サンプルを可溶化するために加熱します。酸性溶液中でバニリンを加えます。 脂質は、酸の存在下で容易にバニリンと反応し、比色生成物を形成します。

1. 15 μL のサンプルまたはスタンダードをマイクロ遠心チューブまたは96ウェルプレートに加えます。
2. サンプルとスタンダードをカバーせずに90℃で30分間インキュベートし、有機溶媒を完全に蒸発させます。
   NOTE: DMSO and aqueous-based samples will not evaporate during this step.
3. サンプルを、5分間、4℃に移します。
4. 150 μLの 18M硫酸を加えます。
5. サンプルを90℃、10 分間インキュベートします。
6. サンプルを、5分間、4℃に移します。
7. サンプルまたはスタンダード100 µLを96ウェルプレートに移します。
8. バックグラウンドを測定するために、OD 540 nm で吸光度測定します。
9. 100 uL のバニリン（Vanillin）試薬を加え、慎重に混合します。
10. 37℃、15分間インキュベートします。
11. OD 540 nm で吸光度測定します。

図1 脂質定量キット スタンダードカーブ

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