マイクロ流路で薬物のリアルタイムモニタリングが可能です Synvivo社 : マイクロ流路チップ
Synvivo社：マイクロ流路で薬物のリアルタイムモニタリングが可能です

現在のin vitroモデルの多くはウェルプレートを用いたものであり、生体内で見られる複合体構造による細胞機能を表現することは難しく、ウェルプレートアッセイにて開発された薬剤は、前臨床試験や臨床試験で開発ステージから外れる場合も少なくありません。

一方、動物モデルはウェルプレートアッセイに比べて優れますが、ヒトの多様性を考慮することが難しく、加えて動物モデルは薬物輸送、吸収および分布などの薬物動態を明らかにしない限り、正確な薬物作用の解析が困難であるいという弱点があります。

微小血管や細胞の構築を再現するSynVivoの技術は、創薬、薬物輸送、薬効および毒性試験において最も適したセルベースのアッセイプラットフォームを提供します。

SynVivoマイクロ流体セルベースアッセイプラットフォームは、The Scientist magazineの「Top 10 Innovations of 2013」の一つに取り上げられています。

• 最も現実的かつ動的なin vitroモデル
• in vivoよりも詳細な解析が可能
• 腫瘍細胞と組織細胞を同時に培養可能
• ハイスループット・ハイコンテントスクリーニングに適用可能

• 微小血管系での薬物のリアルタイムな分布を捕捉するために使用可能であり、全体的な薬物輸送や薬物分布に影響を与える停滞や再循環区間を容易に同定できます。
• 剪断速度と接着性の解析を介して、薬物粒子分布パターンを定量化することが可能です。
• 疾患状態を模倣するために、内皮細胞、癌細胞およびその他多くの細胞を共培養可能であり、さらにin vivoの形態条件や流体条件を用いて、SynVivo にて標的薬物の輸送を定量化および最適化することが可能です。

チップ商品種類

●リニアチャネル

●分岐（二股）チャネル

●血管内皮ネットワーク、血管内皮共培養ネットワーク

●理想共培養ネットワーク

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  SynVivo in Action
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  Real-time Leukocyte Rolling-Adhesion-Migration Assay

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  Endothelial Cell Division Under Flow
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  Real-Time Endothelial Cell Growth
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  Complete Lumen Formation with Endothelial Cells

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  Leukocyte-Endothelium Interactions 1
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  Leukocyte-Endothelium Interactions 2
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  Leukocyte-Endothelium Interactions 3

• 
  Real-Time Tumor Cell Growth
   
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  Real-Time Tumor Cell Invasion
   
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  Real-Time Tumor Cluster Formation

• 
  Real-Time Tracking of Migrating Leukocytes
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  Real-Time Tracking of Single Cell
• 
  Real-time Leukocyte Rolling-Adhesion-Migration Assay

• 
  Antibody Coated Particle Interactions
• 
  Real-Time Monitoring of Drug Diffusion
• 
  Drug Particle in the Vasculature
   

以下は、炎症を起こした内皮細胞上で白血球の結合性をSynVivoモデルの結果とin vivoでの結果を比較したものであり、SynVivoでの細胞接着パターンは、in vivoでの観察と非常によく一致しています。
これらの結果から、SynVivoモデルがin vivoでの細胞挙動の予測能力を有することを示しています。

WBCs binding on inflamed endothelial cells (SynVivo)	WBCs binding on inflamed endothelial cells (in vivo)
Cells SynVivo	Cells in vivo

1. Migration Assays

トランスウェルを使用した細胞遊走アッセイは、多くの場合、細胞の調製が煩雑であり、得られる定量性データが少ないという難点があります。
SynVivoを用いた細胞遊走アッセイは、動的環境にて細胞遊走を観察するための全く新しいアッセイシステムであり、リアルタイムのライブセルイメージングを可能とし、生体内と相関性の高いデータが得られます。

SynVivo内で、内皮細胞と腫瘍細胞を共培養することで、腫瘍組織切片を模倣し、より高度に生理的な流量・剪断を再現したモデルを提供します。

・Co-culture with Flow

Vascular Chanel内で内皮細胞、Tissue Chamber内で平滑筋細胞、上皮細胞、線維芽細胞または組織特異的な細胞を共培養したモデル。
細胞内シグナルに応答して、連続層を横切る細胞がリアルタイムで観察された。

2. Nanopolymer Delivery for Gene Therapy

SynVivoにてHeLa細胞を培養し、GFPのDNAとの複合体を形成したナノポリマーを灌流させ、トランスフェクションを行った。トランスフェクション効率およびGFPタンパク質の分布は、トランスフェクションから24時間後に定量した。

HeLa Cells Transfection with GFP Gene

3. Screening for Drug Particles

抗BSA抗体が結合した形状の異なる粒子(a-d)と、BSAにて被覆したSynVivoモデルを用いて、SynVivo細胞壁への粒子の接着性を定量化した。Linear channel アッセイでは、粒子の形状による接着性の違いは見られなかったが、SynVivoモデルはその違いが観察された粒子形状の違いが薬物輸送効率に影響を与え、SynVivoは薬物輸送の最適化のため新たな知見を提供します。

SEM Images of Particle Shapes

Comparison between Linear Channels and Microvascular Networks

4. Targeted Drug Delivery

SynVivoの壁面に接着した内皮細胞をサイトカインによって活性化させ、抗ICAM-1抗体を結合した粒子(red dots)とIgGを結合した粒子(green dots)の分布を観察した。データは、4時間および24時間後の観察結果である。
SynVivoは、アッセイの分解能を向上させ、細胞アッセイの適用範囲を拡大させるために内皮細胞（およびその他の細胞種）の増殖を促進することができ、さらに標的の薬物輸送を炎症アッセイにて定量化することが可能である。

Particle Interaction on Inflammed Endothelium

Particle Bound on Inflamed Endothelium

5. Drug Particle Adhesion

炎症性分子であるP-セレクチンはSynVivoの壁面を被覆し、P-セレクチン抗体を結合した粒子をSynVivoへインジェクションの後、粒子の結合パターンを観察した。SynVivoモデルは、剪断速度と粒子接着の解析することで、粒子分布の定量化に使用可能である。

Particle Adhesion

Shear Rate Distribution

Shear Rate Map

6. Drug Perfusion

SynVivoモデルへ、トリパンブルーを注入し、色素の灌流をリアルタイムで観察した。
SynVivoは、微小血管系内でのリアルタイムな薬物分布を捕捉することが可能であり、全体的な薬物輸送や分布に影響を与える停滞・再循環区間を容易に同定することができる。

Time Lapse Image of Perfusion in SynVivo

参考文献

• A Microvascularized Tumor-mimetic Platform for Assessing Anti-cancer Drug Efficacy. Shantanu Pradhan, Ashley M. Smith, Charles J. Garson, Iman Hassani, Wen J. Seeto, Kapil Pant, Robert D. Arnold, Balabhaskar Prabhakarpandian & Elizabeth A. Lipke. Scientific Reports Volume 8, Article number: 3171(2018)　DOI:10.1038/S41598-018-21075-9
• Trastuzumab Distribution in an In-Vivo and In-Vitro Model of Brain Metastases of Breast Cancer Tori B. Terrell-Hall, Mohamed Ismail Nounou, Fatema El-Amrawy, Jessica I.G. Griffith and Paul R. Lockman Oncotarget. 2017; 8:83734-83744
• A Biomimetic Microfluidic Tumor Microenvironment Platform Mimicking the EPR Effect for Rapid Screening of Drug Delivery Systems Yuan Tang, Fariborz Soroush, Joel B. Sheffield, Bin Wang, Balabhaskar Prabhakarpandian & Mohammand F. Kiani Scientific Reports 7, Article number: 9859 (2017)
• Permeability across a novel microfluidic blood-tumor barrier model. Tori B. Terrell-Hall , Amanda G. Ammer , Jessica I. G. Griffith and Paul R. Lockman? Fluids and Barriers of the CNS (2017) 14:3
• A novel microfluidic assay reveals a key role for protein kinase C δ in regulating human neutrophil-endothelium interaction. Soroush F, Zhang T, King DJ, Tang Y, Deosarkar S, Prabhakarpandian B, Kilpatrick LE, Kiani MF. J Leukoc Biol November 2016 100:1027-1035.
• A Novel Dynamic Neonatal Blood-Brain Barrier on a Chip. S. Deosarkar, B. Prabhakarpandian, B. Wang, J.B. Sheffield, B. Krynska, M. Kiani. PLOS ONE, 2015
  DOI:10.137

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