FluoroVue™ 核酸染色試薬は、従来のエチジウムブロマイド(EtBr)に代わる安全な染色試薬で、アガロースゲルにあらかじめ添加して核酸を染色する方法(先染め)に最適です。二本鎖 または 一本鎖 DNA/RNA を、EtBr の数倍高感度に検出できます(表1、図2)。TAEバッファー、TBEバッファーで調製したアガロースゲルに、10,000×希釈で加えてご使用ください。
使用目的
染色方法 | 必要な試薬の量※1 | 感度※2 | |
---|---|---|---|
アガロースゲルに添加(先染め) | 4 μL | 0.14 ng | 最適 |
泳動バッファーに添加(先染め) | 30 μL | 0.56 ng | 最適 |
電気泳動後に染色(後染め) | 10 μL | 0.56 ng | 使用可能 |
核酸を高感度に検出するために、試薬をアガロースゲルにあらかじめ添加する方法(先染め)を推奨します。
※1: ミニ水平型電気泳動システムの場合:
アガロースゲル 40 mL 、泳動バッファー 300 mL を使用。
通常、後染めに使用する染色液の量は 100 mL。
※2: 感度の評価には、ExcelBand DNAラダー(品番: DM3100)の 4 kb バンドを用いた。
図1 励起および蛍光スペクトル
FluoroVue™ 核酸染色試薬は、従来のUVゲル照明装置だけでなく、より安全な長波長の青色LED光照明装置でもご使用いただけます。核酸に結合した色素の最大励起波長は 250 nm および 482 nm で、最大蛍光波長は 509 nm です(図1)。
特長
- アガロースゲルにあらかじめ添加する方法(先染め)に最適
- 検出感度: 0.14 ng(DNA)、1 ng(トータル RNA)
- EtBr に代わる安全な染色試薬
- 青色光/UV光で使用可能
- クローニング効率が上昇(青色光)
プロトコール
1. アガロースゲルに添加(先染め)
- TAE/TBEバッファーで調製したゲルを注ぐ直前に、FluoroVue™ 核酸染色試薬を 1:10,000 希釈で加えます。
TAE(40 mM Tris-acetate, 1 mM EDTA, pH 8)
TBE(89 mM Tris base, 89 mM boric acid, 1 mM EDTA, pH 8) - 電気泳動中/後は、ゲルを遮光してください。
2. 泳動バッファーに添加(先染め)
- 染色試薬を泳動バッファーに 1:10,000 希釈で加え、電気泳動中に核酸を染色します。
- アガロースゲルに添加する方法と比較して、検出感度がやや低下します。
- 電気泳動中/後は、ゲルを遮光してください。
3. 電気泳動後に染色(後染め)
- FluoroVue™ 核酸染色試薬は、後染めにもご使用いただけますが、アガロースゲルに添加する方法と比べると検出感度が低下します。
- 染色試薬を TAE、TBE、TEバッファーで 1:10,000 に希釈し、染色液を調製します。
- ゲルを染色液(1×)に完全に浸し、室温で 10-30 分間インキュベートします。
染色時間は、アガロースゲルの厚さや割合により変わります。
必要に応じて、室温でゲルを穏やかに撹拌することで、染色時間を短縮することができます。 - 染色用容器は遮光してください。
使用例
図2 本試薬で染色したゲルは、青色光の励起により、黄緑色の蛍光を発する。
感度は約 0.14 ng(4 kb バンド、矢印)。
FluoroVue™ 核酸染色試薬
品名 | メーカー | 品番 | 包装 | 希望販売価格 |
---|---|---|---|---|
FluoroVueTM Nucleic Acid Gel Stain (10,000X) | SMO | NS1000 | 500 UL |
¥6,600 |
FluoroVueTM Nucleic Acid Gel Stain (10,000X) | SMO | NS1001 | 2500 UL [500 μl x 5] |
¥26,300 |
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商品は「研究用試薬」です。人や動物の医療用・臨床診断用・食品用としては使用しないように、十分ご注意ください。
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