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記事ID : 11077
研究用

高い特異性でTCRに結合し、抗原特異的T細胞集団を単離・検出MHCマルチマー(デキストラマー)

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MHC Dextramer® 試薬は、液体中の細胞サンプルや組織サンプル中の抗原特異的T細胞を検出するために使用される蛍光標識したMHCマルチマーです。

背景

抗原特異的T細胞の効率的な検出は、高感度、高品質の試薬に依存します。 MHC Dextramer&greg; 試薬は、従来のMHCマルチマーより多くのMHC分子とより多くの蛍光色素を持つ次世代の蛍光性MHCマルチマーです。これらは、各実験において常に最高標準の再現性をもたらす安定した試薬です。

MHC Dextramer® 試薬は、フローサイトメトリーを使用して液体中の細胞サンプルから抗原特異的T細胞を検出するために使用されたり、または抗原特異的T細胞は、組織切片上でin situで検出されます。

MHC マルチマーで抗原特異的T細胞を検出

T細胞は、抗原提示細胞の表面上に提示される特異的MHC-ペプチド複合体を認識するT細胞受容体 (TCR) を保持しています。T細胞と MHC-ペプチド複合体との特異的相互作用は、MHC-ペプチド複合体に特異性を示すT細胞集団を検出・単離するために利用されてきました。しかし、個々のTCRは、MHC-ペプチド複合体に対して親和性が低く、モノマーMHC-ペプチド複合体を使った特異的T細胞を検出・単離することは困難でした。現在では、MHCマルチマーの導入により、この問題は解決されています。MHCマルチマーは、複数のMHC-ペプチド複合体を保持する試薬で、1個のT細胞上に存在する複数の TCR に同時に結合する能力を持ち、試薬とT細胞間に非常に安定した相互作用をもたらします。多量体MHC試薬は、結合活性が増加した結果、さらに高い親和性で結合します。蛍光標識されたMHCマルチマーは、フローサイトメトリーにより液体試料(例えば、血液、培養細胞系、CSF、リンパ液、滑液)中の抗原特異的T細胞の検出・定量に使用され、免疫染色を利用した in situ 検出(例えば、固形がん)、抗原特異的T細胞集団の単離に使用されています。

T細胞の抗原ペプチド認識
図1 T細胞の抗原ペプチド認識
T細胞レセプター (TCR) は、特定のMHC分子で提示される抗原特異的なペプチドを認識する。

 

MHC Dextramer® 試薬

MHC Dextramer® は、最適化された数の MHC と蛍光色素分子を持つデキストランポリマー骨格から成り、従来の MHCマルチマーよりも多くの MHC分子、より多くの蛍光色素を保持しています。これにより、特異的T細胞に対する結合活性が増加され、染色強度も増強、また分解能やシグナル・ノイズ比も増加しています。この最適化されたDextramer 製品は、最小のバックグラウンド染色を保証いたします。そしてデキストランポリマー骨格は、結合タンパク質、MHC-ペプチド複合体、蛍光色素の立体構造を安定化させます。

MHCデキストラマーとその構成分子
図2.MHCデキストラマーとその構成分子

使用目的

MHC デキストラマーは、以下のアプリケーションに有用です。

  • 抗原特異的T細胞応答のモニタリング
    • 癌ワクチン開発
    • 癌の免疫療法研究
    • 臨床試験
  • 抗原特異的免疫状況の決定
    • 移植患者
    • 免疫不全患者(例えばHIV患者)
    • 免疫抑制剤を投与されている患者
  • 感染症、癌、自己免疫疾患や悪性腫瘍のT細胞応答のプロファイリング
  • 免疫研究における抗原特異的T細胞応答の検出
  • T細胞クローン特異性の確認
  • T細胞免疫療法のバリデーション

MHC デキストラマーのパフォーマンス

MHC I Dextramer 試薬パフォーマンステスト

●テトラマーでは不可能だった低アフィニティ抗原-特異的T細胞を認識!

詳しいデータ

フローサイトメトリー解析
ABC:マルチマー試薬に特異的な 細胞系1%を加え、他99%の ”ネガティブ” HPBMC細胞からなる細胞サンプルのフローサイトメトリー解析
細胞は、A) TCRに低アフィニティ、B) TCRに中程度のアフィニティ、C) TNRにアフィニティなし(ネガティブコントロール)のpMHC を持つテトラマーもしくはデキストラマで染色。
ゲート細胞:live singlets, CD3+, CD14- and CD19-
D) それぞれのMHC マルチマーで染色した際のT細胞系のシグナル強度
細胞カウントやマルチマーシグナルが各特異性を表している。記載されている KD値はSPRにより測定された単量体 pMHC-TCRの値。

●低バックグランド、強シグナルを実現!

詳しいデータ

フィコール精製したヒトHPBMC を各マルチマーで製造メーカー推奨プロトコールに従い染色
フィコール精製したヒトHPBMC を各マルチマーで製造メーカー推奨プロトコールに従い染色した。
Gating strategy: CD4-, CD14- and CD3+.
MHCデキストラマー試薬が最も高解像度、低バックグランド染色であることが分かる。

●10 倍以上のデキストラマー染色!

詳しいデータ

10 倍以上のデキストラマー染色!
HLA-A2 (restricted HY)由来のエピトープ(FIDSYICQV)特異的ヒトT 細胞クローンでは、THLA-A2(FIDSYICQV)/PE テトラマーより、HLA-A2(FIDSYICQV)/PE デキストラマーの方が明るい染色を示した。
(データ提供:David Lissauer, Karen Piper, Professor Mark Kilby and Professor Paul Moss, Birmingham University, Birmingham, UK)

●抗原特異的T 細胞を in situ で検出!

詳しいデータ

高結合力と明るさにより、MHC デキストラマーは免疫組織染色を用いた固形組織中の抗原特異的T細胞のin situ 検出にも適しています。

メラノーマにおけるSurvivin 特異的細胞傷害性T 細胞の免疫組織染色
メラノーマにおけるSurvivin 特異的細胞傷害性T 細胞の免疫組織染色
凍結切片は、乾燥/アセトン固定し、TRITC 標識anti-CD8 抗体とインキュベート後、FITC 標識HLA-A2(survivin) デキストラマーとインキュベートした。その後、DAPI で核染色した。A:核、B:CD8 ポジティブ細胞、C:抗原特異的T細胞をそれぞれ染色。 D:A〜C をマージ。
(データ提供:Professor J)

●癌特異的T 細胞のモニタリング

詳しいデータ

腫瘍特異的T 細胞はMHC ペプチド複合体に対して頻繁に低いアフィニティのT細胞レセプターを提示します。MHCデキストラマーは低アフィニティT細胞でも検出できる優れた試薬です、下記はMart-1特異的T細胞のデキストラマー染色例です。

特異的T細胞の検出
テトラマーおよびデキストラマーによるMart-1 (A*0201 ELAGIGILTV) –特異的T細胞の検出
腫瘍-浸潤性リンパ球をMart-1マルチマー、抗CD3、抗体CD4(dump)、抗CD8により染色したところ、デキストラマーのほうがテトラマーよりも中央値および解像度が3倍以上高い値を示した。

●同一サンプルでの多数の特異的解析

詳しいデータ

同一チューブ内で複数のMHCデキストラマーによる染色が可能です。多数のアレルおよび各アレルの多数のエピトープをカバーするデキストラマープールは一つのチューブで染色することができます。プールした8種類のデキストラマーの例が下記になります。プールあたりのデキストラマー数が増える可能性もあります。デキストラマー試薬15種類まで単一カラープールで特徴づけることができるでしょう。

同一サンプルでの多数の特異的解析
ポジティブドナー由来HPBMCを、同種デキストラマー(単一デキストラマー)もしくは8種類のデキストラマー(同種デキストラマーと7種類のネガティブを示すデキストラマーから成る)で染色した。シングルそしてプールの染色結果より、両方とも0.4%のCD3+細胞を示すポジティブ集団が検出された。
プールあたりのデキストラマー数は標識が異なるデキストラマーの組み合わせにより増加する可能性があります。単一カラーでのデキストラマーのバックグランド染色は他の色で染色するデキストラマーには干渉しません。

MHC II Dextramer 試薬パフォーマンステスト

●疾患特異的CD4+T細胞のモニター

詳しいデータ

IMX_MHC_II_dextramer_01.jpg
フローサイトメトリーを用いた血液サンプル中のDRB1 * 0101 / EBV 特異的T細胞の検出。 DRB1 * 0101 / CLIP Dextramer を陰性対照として用いた。

ご注文方法

MHC クラスI型 (カタログ商品)

IMX社では以下のヒト・マウス・サルのアレルを使用し、多種類のペプチド、蛍光標識 (FITC、APC、PE) を組み合わせてMHC Dextramer® 試薬を製造しています。

ヒト 使用アレル
A*0101 A*1101 A*2902 B*0801 HLA-B*4201 HLA-B*5701
A*0201 A*2301 A*6801 B*2705 HLA-B*4403 HLA-B*5703
A*0301 A*2402 B*0702 B*3501 HLA-B*5101 HLA-CW*0304

 

マウス 使用アレル
H-2 Db H-2 Kb H-2 Ld
H-2 Dd H-2 Kd
H-2 Dk H-2 Kk

 

サル 使用アレル
Mamu-A*01 Mamu-A*08
Mamu-A*04 Mamu-B*17 

 

<希望販売価格>
  • 50 テスト \280,000
  • 150/500/1,000 テスト ご照会

アレル・ペプチド・蛍光物質の組み合わせは非常に多いため、下記メーカーシステムより検索いただくか、当社までお問い合わせください。

 Imudex (IMX) 社メーカーシステム外部リンク

 

MHCクラスI型 (カスタム商品)

カタログ商品にはなかった場合、お客様ご指定の MHCデキストラマーを受託合成いたします。

  • 包装:50テスト、150テスト、500テスト、1,000テスト
  • 標準納期:受注確認後6〜8週間
  • 研究用試薬:診断および治療目的には使用できませんので、ご注意ください。

カスタムオーダーのお見積りの際には「動物種」「アレル」「ペプチド」「標識」「包装サイズ」「ご利用代理店名・支店名」 の情報が必要になります。

 

 

MHCクラスII型 (カタログ商品)

現在ヒト アレルについて下記商品を販売しています。いずれの商品も蛍光標識 (APC、FITC、PE)、未標識のものを販売しています。

<希望販売価格>
  • 50/150/500/1,000 テスト いずれもご照会

 

品番 アレル ペプチド 抗原 疾病/細菌
FA10001 DRB1*0101 PKYVKQNTLKLAT Hemagglutinin Influenza 
FA10002 DRB1*0101 PVSKMRMATPLLMQA  CLIP  Endogenous Ag
FA10003 DRB1*0101 TSLYNLRRGTALA  EBNA1  EBV
FA10004 DRB1*0101 PEQWMFQGAPPSQGT EBNA3A EBV 
FA10005 DRB1*0101 QEIYMQHTYPISA Tetanus Toxin Tetanus
FA10006 DRB1*0101 LPLKMLNIPSINVH   pp65  CMV
FB10002 DRB1*0401 PVSKMRMATPLLMQA  CLIP  Endogenous Ag
FB10001 DRB1*0401 PKYVKQNTLKLAT  Hemagglutinin  Influenza 
FB10012 DRB1*0401 GAGSLQPLALEGSLQKRG  Proinsulin  Diabetes 
FB10013 DRB1*0401 IAFTSEHSHFSLK  GAD65  Diabetes 
FB10014 DRB1*0401 NFIRMVISNPAAT  GAD65  Diabetes 

※ 蛍光標識の場合は、品番後ろに-APC、-FITC、-PE のいずれかが付きます。

 

 

 (「Japan」をクリックすると閲覧できます)

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お問い合わせ先 : 営業部

ご質問・ご不明の点は営業部までお問い合せください。また、秘密保持契約のご希望につきましても、下記までご連絡をお願いいたします。

TEL
03-5632-9610
FAX
03-5632-9614
E-mail
IMX@cosmobio.co.jp

商品は「研究用試薬」です。人や動物の医療用・臨床診断用・食品用としては使用しないように、十分ご注意ください。

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