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研究用

免疫調節や抗ウイルス作用など様々な活性を示すサイトカインの一種特集:インターフェロン(Interferon)とは

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PBL Assay Science 社では、インターフェロン(Interferon)研究のためのインターフェロン測定キットやインターフェロン各種リコンビナントタンパク質を広く販売しています。

 

背景

インターフェロン(IFN)とは?

インターフェロン(IFN:Interferon)とは、哺乳動物におけるサイトカインファミリーの一種で、当初はウイルス感染を抑制する因子として同定されました。この抗ウイルス特性に加えて、現在までに、増殖抑制、免疫調節および他の多くの活性を示すことが明らかとなっています。

分類
インターフェロンは、タンパク質構造および受容体複合体の認識に基づき、I型、II型、III型に分類されます。

I型インターフェロン
哺乳動物のI型インターフェロンはさらに、IFN-α、IFN-β、IFN-δ、IFN-ε、IFN-κ、IFN-ω、IFN-υ、IFN-τ、IFN-ζ を含む9種類以上の異なるクラスで構成されます。ヒトでは、IFN-α、IFN-β、IFN-ε、IFN-κ、IFN-ω、IFN-υ が見つかっている一方、 IFN-δ、IFN-τ、IFN-ζ は見られません。これらI型インターフェロンは、2つの受容体鎖で構成されるI型受容体(IFNAR1とIFNAR2)に結合します。I型インターフェロンは、通常、多くのウイルスやいくつかの病原体に応答して、マクロファージ、好中球、樹状細胞および他の体細胞から産生されます。

IFN-α は、ヒトではアミノ酸配列が85% 以上相同なタンパク質のグループから構成されます。ヒトのIFN-αは、N-グリコシル化されており、少数のIFN-α種ではO-グリコシル化されています。一方、マウスでは、ほぼ全てのIFN- α種がN-グリコシル化されています。
IFN-β は、ウイルスの攻撃に応答して種々の細胞によって産生され、天然型ヒトIFN-βは、単一のN-グリコシル化部位を有します。他のI型インターフェロンは、現在までIFN-αおよびIFN-βのようには大規模な研究がなされていません。

II型インターフェロン
ヒトII型インターフェロンは、IFN-γ遺伝子のみからなります。IFN-γは、IFNGR1(IFN-γR1)鎖とIFNGR2(IFN-γR2)鎖からなるII型受容体に結合します。IFN-γは、T細胞やNK細胞などの免疫系細胞で産生されます。IFN-γは、哺乳動物細胞においてグリコシル化され、ホモ二量体として機能します。IFN-γは抗ウイルス活性が弱く、マスベースではIFN-αとIFN- β の方がより強力な抗ウイルス活性を示します。

インターフェロン(Interferon)

シグナル伝達経路
多くの場合、I型インターフェロン発現は、Toll様受容体(TLR)によって誘導されます。自然免疫系は、TLR受容体を介して「非自己」を認識する能力を進化させました。例えば、TLR3は二本鎖RNA 、TLR4はリポ多糖、TLR9はメチル化CpG DNAモチーフに応答します。TLR活性化細胞により産生されるインターフェロンは、オートクラインまたはパラクライン様式で作用します。インターフェロンが受容体に作用すると、細胞内で速やかにシグナルが伝達し、抗ウイルス状態を生成します。I型インターフェロンは、シグナル伝達カスケードとして JAK1-STAT 経路を活性化します。この経路では、ウイルス感染細胞を防御する種々の遺伝子((2’-5’) オリゴアデニル酸合成酵素、Mx タンパク質、タンパク質キナーゼ R (PKR)など)の発現上昇を誘導します。

複数のIFN-αサブタイプを含めて、なぜこれほど多くの異なるI型インターフェロンが存在するのかは、まだ明らかにされていません。種々の研究によって、それらが重複した機能を持つとともに生物学的活性のユニークなセットを有することが示唆されています。I型インターフェロンはまた、免疫調節の役割を果たしている可能性が明らかにされています。対照的に、II型インターフェロンのIFN- γは、自然免疫応答における役割は少なく、主な役割は適応免疫の活性化にあります。

III型インターフェロン
III型インターフェロンは、IFN-λ1(IL-29)、IFN-λ2(IL-28A)、IFN-λ3(IL-28B)の三種類からなり、新規のクラスIIサイトカイン受容体リガンドとして同定されました。IL-10ファミリーと(11-13% アミノ酸配列相同性)、I型IFNファミリー(15-19%アミノ酸配列相同性)の遠縁です。これら3つのサイトカインは、抗ウイルス活性とMHCクラスI抗原発現の上方制御を含め、I型インターフェロンと重複する生物活性を示します。3種類のタンパク質は、同じヘテロ二量体受容体複合体(IL-10 受容体β (IL-10Rβ) および IL-28 受容体 α (IL-28Rα/IFN-λ R1))を介してシグナルを伝達します。受容体複合体に結合したリガンドは、 JAK活性化およびSTAT1 / STAT2のチロシンリン酸化を誘導します。リン酸化されたSTAT1およびSTAT2は、IIFN-regulatory factor 9(IRF-9) と結合し、IFN-stimulated regulatory factor 3(ISGF-3)転写因子複合体を形成し、核へ移行します。遺伝子ノックダウン研究において(Ank et al.2006. J. Interferon Cytokine Res. 26:373; Ank et al. 2008. J. Immunol. 180:2474)において、III型インターフェロンによるシグナル伝達機構は、I型インターフェロンのシグナル経路を標的化する病原体に対抗するために保存されている可能性が示唆されています。

商品は「研究用試薬」です。人や動物の医療用・臨床診断用・食品用としては使用しないように、十分ご注意ください。

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