図2 L-グルタミン溶液にL-グルタミン酸を添加して測定した結果
L-アスコルビン酸(ビタミンC)の影響除去について
本品では、試料中に一定量以上のL-アスコルビン酸が含まれていると発色反応が阻害されます。例えば、L-グルタミン 250mg/L の試料中にL-アスコルビン酸が 25mg/L 含まれるとき、L-アスコルビン酸が含まれない場合に比べて吸光度が約10%低下します。したがって、そのような試料のL-グルタミン測定においては適当な前処理をする必要があります。L-アスコルビン酸による発色阻害を除く方法として、アスコルビン酸オキシダーゼによる酵素処理の方法があります。下記にその処理方法例を示します。
なお、本品にはアスコルビン酸オキシダーゼは添付されておりません。
【アスコルビン酸オキシダーゼによる前処理例】
250mg/L のL-グルタミン溶液を試料とした場合の処理例です。アスコルビン酸オキシダーゼはPBSにて 5 U/mL に調整します。
- 試料 10μL に アスコルビン酸オキシダーゼ溶液 10μL を加えます。
- 10分間室温で静置します。
- 処理した液を試料として通常の測定を行います(最初の試料は2倍に希釈されています)。
本処理によりL-アスコルビン酸が 1000mg/L 含まれていてもL-グルタミン測定は影響を受けません。
ただし、試料の前処理の際には念のため、試料に適当量のL-グルタミンを添加したものを同時に測定し、その回収率に問題のないことを確認することをおすすめします。