ビオチン化タンパク質の精製用磁気ビーズ

MagStrep "type3" Strep-Tactin® ビーズ

MagStrep Type III Strep-Tactin®ビーズは、ストレプトアビジンの改良タンパク質であるStrep-Tactin®でコーティングされた表面にアガロースを有する磁気ビーズです。ビオチン化タンパク質の精製にご使用いただけます。

本商品は、磁気粒子のため、マグネチックセパレーターでビーズを容易かつ迅速に分離することができます。また、洗浄ステップ中のペレットの破壊やビーズの消失のリスクをなくすため、遠心ステップを必要としません。 標的タンパク質または複合体の溶出は、ビオチン含有バッファーBXTによる穏和な条件下、またはSDSゲルローディングバッファー中で煮沸することによる変性条件下で行うことができます。

Strep-Tactin®は、Strep-tag®IIおよびTwin-Strep-tag®タンパク質の結合および精製のために開発されました。Strep-tag®は、Strep-Tactin®の人工的に設計されたビオチン結合ポケットを介して結合します。このStrep-tag®/Strep-Tactin®システムは現在、タンパク質精製の分野で広く使用されています。

Strep-Tactin®は依然としてビオチンに結合する能力を有しており、これはStrep標識タンパク質の溶出のための特異的競合物質として使用されます。ビオチンのStrep-Tactin®に対する結合親和性はストレプトアビジンに比べると高くないため、ビオチン化された分子は可逆的にStrep-Tactin®に結合することができます。過剰の遊離ビオチンを加えることによって穏やかで生理的な条件下で溶出することが可能です。このStrep-Tactin®への可逆的結合を利用して、バッチ形式および/またはハイスループットスクリーニングにおけるプルダウン、免疫沈降(IP)、または免疫共沈降(Co-IP)を介したビオチン化タンパク質または複合体の単離にご利用いただけます。

• ハイスループットスクリーニングにおけるプルダウンアッセイに
• 免疫沈降(IP)、または免疫共沈降（Co-IP）によるビオチン化タンパク質の単離に
• マグネットセパレーターで簡単にビーズを分離可能

BioIDとAP-MSによる分子間相互作用解析への応用

このStrep-Tactin®の可逆的結合は、ビオチン化分子の精製、検出および固定化に適用可能です。このように、アフィニティー精製‐質量分析(AP‐MS)または近接依存性ビオチン同定(BioID)を用いたタンパク質複合体の同定およびタンパク質間相互作用のマッピングなど多くのアプリケーションにご利用いただけます。

AP-MSは、Twin-Strep-tag®のような高性能エピトープタグで修飾された内在性タンパク質の発現、および関連タンパク質とその後の精製に依存しますが、BioIDは、近接する相互作用因子のリシン残基のビオチン化（Strep-Tactin®により簡単に濃縮できる）につながる目的のタンパク質に融合されたビオチンリガーゼBirAの発現を含みます。AP‐MSは、大規模およびハイスループット研究ならびに定量的プロテオミクスアプローチの両方に対するその便利さ等、多くの特徴がありますが、BioIDは弱いまたは一時的な相互作用の捕捉を可能にします。このことから、AP-MSとBioIDを組み合わせることにより、タンパク質質複合体および相互作用解析のための包括的なプラットフォームとなります。

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