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MEKK3はタンパク質キナーゼのMEKKファミリーメンバーであり、SAPKとERK経路を直接制御するが、p38経路の制御は行わない。MEKK3は、SAPKとERKのそれぞれ上流にあるSEKとMEK1/2を活性化することでSAPKとERK活性を調節する。KSR2はMEKK3活性を制御し、MEKK3媒介型ERK活性化を減少する。MEKK3遺伝子のノックアウトマウスでは、血管発生と卵黄嚢構造の完全性に崩壊がみられる。これらのマウスでは血管新生が遮断されてもVEGF1発現低下がみられず、Mekk3-/-内皮細胞での内因性欠損が要因ではないかと思われる。以上より、MEKK3は血管発生に必要であり、血管新生制御を目的とする薬剤の標的となり得る可能性が示唆される。