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記事ID : 14046
研究用

特集:多剤耐性

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多剤耐性:MDR (multidrug resistance)とは

多剤耐性は、異なる構造や細胞内ターゲットを持つ複数の幅広い化学療法薬剤に対する癌細胞の抵抗です。多剤耐性(MDR)の現象は腫瘍学で周知の問題であり、MDRの分子原理の根本の一つとして、殆どの生物に存在する膜貫通型ATP結合カセット(ABC)輸送体タンパク質ファミリーの増加が挙げられます。これらのタンパク質は、悪性細胞から幅広い様々な治療化合物を積極的に排出することにより、がんの化学治療法耐性を引き起こします。ABC輸送体は様々な細胞や組織、血液組織関門中で毒性化合物に対する重要な保護機能の役割をします。

主なATP結合カセット(ABC)輸送体

抗癌剤耐性に関与しているものとして、主に下記のABC輸送体が知られています。

P-glycoprotein(MDR1):
植物アルカロイドや抗がん剤を含む多くの疎水性薬剤を輸送します。

Multidrug resistance protein(MRP):
GSH抱合ロイコトリエンC4(LTC4)や17βエストラジオール-17-β-Dグルクロニド、硫酸エストロンのような広い範囲の抱合型親水性分子を輸送します。

Brest cancer resistance protein(BCRP):
トポテカンやミトキサントロン、ドキソルビシンを含むさまざまな抗がん剤を輸送します。

ABC Transporter Protein Activity

アッセイキット

阻害剤

化合物名 CAS 阻害ターゲット
CP 100356 142716-85-6  MDR1
PGP-4008 365565-02-2 MDR1
Reversin 121 N/A MDR1
Verapamil 152-11-4  MDR1 
Reversan 313397-13-6  MDR1, MRP1
MK-571 115104-28-4  MRP1 
Probenecid 57-66-9 MRP
Fumitremorgin C 118974-02-0 BCRP
Novobiocin 1476-53-5  BCRP 
Ko 143 461054-93-3 BCRP
KS 176 1253452-78-6  BCRP
Tryprostatin A 171864-80-5 BCRP

抗体

商品は「研究用試薬」です。人や動物の医療用・臨床診断用・食品用としては使用しないように、十分ご注意ください。

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