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記事ID : 14752
研究用

PCRマスターミックス中のコンタミDNAを除去 PCR decontamination kit

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PCR decontamination kitは、dsDNaseを使用して、マスターミックス中のDNAコンタミを除去します。二本鎖DNA特異的なdsDNaseによって、プライマーとプローブ存在下でも除去が可能です。(プロトコール参照

dsDNaseは、DTT存在下において60℃で不活性化されるため、その後添加するDNAテンプレートが消化されることはありません。コンタミ除去後のマスターミックスは、PCR反応に使用できます。

背景

 PCRマスターミックスはコンタミしています

PCR法は、高感度なDNA検出方法で、研究や診断で使用されています。

Taqポリメラーゼは、しばしば大腸菌DNAのコンタミを生じることがあり、感度の低下や、少量のバクテリアDNAを標的する場合の偽陽性を引き起こすことがあります。別のコンタミ源として、dNTPs、バッファー構成物、プライマー/プローブ、ハンドリング中のDNAの混入があります。バクテリアDNAのコンタミは多くの2x qPCRマスターミックスでみられます。E. coli 23S プライマー/プローブセットを用いて、市販の qPCR 2xマスターミックスを試験したところ、図1で示すようにバクテリアDNAのコンタミを検出した。

各社の2x プローブマスターミックス で水(NTC)をテンプレートにE. coli 23S DNAを検出した
図1.各社の2x プローブマスターミックス で水(NTC)をテンプレートにE. coli 23S DNAを検出した。
E. coli 23S DNAは全てのマスターミックスでCq値30-35の範囲で検出された。

特長

  • PCRマスターミックス中のDNAコンタミネーションを除去
  • バックグラウンド低減でターゲット検出性を向上
  • PCR感度に影響なし
  • PCRおよびプローブベースのqPCRミックスに最適

構成内容

  • Heat-labile dsDNase(100 反応)
  • DTT(Inactivation Aid)

プロトコール

20μlの反応系でのコンタミ除去プロトコールを以下に示します。

dsDNA除去プロトコール

dsDNaseとプライマー、マスターミックスを混合

  • 2xMM
  • プライマーおよびプローブ
  • 0.5μl dsDNase
  • 0.5μl DTT

インキュベート

  • 20分間、37℃
  • 20分間、60℃

テンプレートを加え、qPCR

コンタミ除去済みのマスターミックスを分注しテンプレートを添加(トータル容量 20μl)。qPCRを実行。

 

製品データ

PCR感度に影響しません

コンタミを除去したマスターミックスと未処理のqPCR 2xマスターミックスを比較した
図2.コンタミを除去したマスターミックスと未処理のqPCR 2xマスターミックスを比較した。
水(NTC)と5段階で10倍希釈した E. coli gDNA をテンプレートに使用し、qPCRを行ったところ、本製品で処理した水(NTC)は45サイクルでもDNAを検出しなかった。また、得られたCq値からスタンダードカーブを得たところ、処理または未処理のマスターミックス間で変化はみられなかった(差し込み図)。

PCR decontamination kit

品名 メーカー 品番 包装 希望販売価格
PCR Decontamination Kit詳細データ ENZ ENZ-KIT137-0100 100 RXN
¥34,000

商品は「研究用試薬」です。人や動物の医療用・臨床診断用・食品用としては使用しないように、十分ご注意ください。

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