ホスホジエステラーゼ酵素(Phosphodiesterase enzyme : PDE)は、セカンドメッセンジャーの役割を担うcAMPやcGMP環状リン酸ジエステルを加水分解する酵素であり、その酵素活性のバランスによってシグナル伝達に大きな影響を及ぼします。例えば、PDE阻害剤は、男性性機能障害や急性心不全、肺動脈性肺高血圧症などの治療薬として使用されています。また、その他心臓疾患、うつ病、喘息、炎症、潰瘍性大腸炎、認知症などの多様な病気の治療における創薬のターゲットとして広く注目を集めております(Fig. 1)。SB Drug Discovery社ではバキュロウィルスを用いて昆虫細胞で発現・精製させたPDEを多数取り揃えております。このPDEは組織から抽出したPDEに比較してほぼ同等のKi(阻害定数)が得られることを確認しております。
【Fig. 1】各PDEスーパーファミリーと、疾患の関係