翻訳後修飾の解析に Signal-Seeker™ アセチル化リジン検出キット

Signal-Seeker™ アセチル化リジン検出キットは、アフィニティビーズを用いて細胞／組織ライセートからアセチル化修飾されたタンパク質を免疫沈降により単離・濃縮できるキットです。濃縮されたタンパク質は、標的タンパク質特異的な抗体を用いてウェスタンブロットにより解析します（ウェスタンブロットに使用する二次抗体はキットに含まれていません）。

技術情報

• Cytoskeleton（CYT）社 signal seeker 翻訳後修飾（PTM）検出キットによる標的タンパク質のメカニズム解明

• 一過性の調節メカニズムの研究
• シグナル伝達経路に関わる複数のタンパク質の測定
• 目的タンパク質の新しい修飾の発見
• 調節メカニズムの解析
• シグナル伝達に関わる、内在性 または 一過性に発現するタンパク質の測定

キットには30反応分の試薬が含まれています。

その他 必要な試薬・機器

• 目的の培養細胞／組織
• PBS, pH 7.4（10 mM phosphate buffer pH 7.4, 140 mM NaCl, 3 mM KCl）
• セルスクレーパー
• 液体窒素（細胞ライセートの凍結用）
• SDS-PAGE 用電気泳動装置・バッファー
• ウェスタンブロット用転写装置・バッファー
• 目的のタンパク質を認識する一次抗体
• HRP標識 二次抗体
• 2-メルカプトエタノール
• 化学発光測定装置

図1. アッセイフロー

免疫沈降に用いるアフィニティビーズ（AAC04）には、アセチル化リジンを特異的に認識する抗体として、Cytoskeleton社が独自に開発したマウスモノクローナル抗体AAC02（Clone: 7B5A1）とAAC03（Clone: 19C4B2.1）の2種類が結合しています。

図2. 抗アセチル化リジン抗体を用いた免疫蛍光染色
TSA（1 µM）で6時間処理したSwiss 3T3細胞の微小管およびミトコンドリアを、AAC02抗体およびAAC03抗体を用いて免疫蛍光染色で解析した。TSA処理により、アセチル化した微小管ネットワークおよびミトコンドリアが明確に観察され、AAC02/AAC03抗体がアセチル化リジン修飾に対する非常に強力で有用なツールであることが示された。
微小管：アセチル化リジン（緑）、アクチン繊維（赤）、核（青）
ミトコンドリア：アセチル化リジン（緑）、ミトコンドリア（橙）、アクチン繊維（紫）、核（青）

図3. AAC04によるアセチル化リジンタンパク質の免疫沈降
Cos-7細胞から、本商品のアフィニティビーズ（AAC04）を用いてアセチル化リジンを免疫沈降（IP）し、他社競合品と比較した。Cos-7細胞は、nicotinamide（1 mM）およびTSA（1 µM）+/-の条件下で6時間処理した。
IPは、以下の条件で行っている。（1）AAC04を16.7 µL（20 µg抗体量）、（2）AAC04を50 µL（60 µg抗体量）、（3）他社競合品A: ラビット抗アセチル化リジンモノクローナル抗体ミックス（1/100希釈）、（4）他社競合品B: アセチル化リジンビーズ（40 µg抗体量）、（5）他社競合品B: アセチル化リジンビーズ（80 µg抗体量）、（6）マウスIgGコントロールビーズ（60 µg抗体量）
回収されたタンパク質のアセチル化タンパク質含有量は、HRP標識AAC03抗体（1：3,000）を用いてウェスタンブロットで解析した。結果として、他社競合品のアセチル化リジン濃縮試薬が豊富なアセチル化タンパク質（アセチル化チューブリンやヒストン）を主に濃縮したのに対して、AAC04は幅広い範囲のアセチル化タンパク質を濃縮した。

• Signal-Seeker™ ユビキチン化タンパク質検出キット
• Signal-Seeker™ リン酸化チロシン検出キット
• Signal-Seeker™ SUMO化タンパク質検出キット
• タンパク質濃度定量試薬　Advanced Protein Assay / Precision Red Advanced
• アセチルリジン マウスモノクローナル抗体

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